@article{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00043705, author = {鳴橋, 直弘 and 高田, 由子 and 根来, 尚 and Naruhashi, Naohiro and Takata, Yuko and Negoro, Hisashi}, issue = {1}, journal = {植物地理・分類研究, The journal of phytogeography and toxonomy}, month = {Oct}, note = {世界の植物の中で,花粉作成の減数分裂時に,相同染色体がキアズマを作らない唯一の植物群であるコバイモ(Fritillaria japonica group)は,8 種からなり,その内コシノコバイモ(Fritillaria koidzu-miana)以外は絶滅危惧植物に指定されている。それ故早急にこの群の生活史の解明が急がれている。コシノコバイモは産地もまた個体数も多く実験に適した植物であり,筆者らは数年前よりこの植物を生殖戦略という面から分析している。この植物が他殖であることを観察(河野他2004;鳴橋・高田 未発表)したが,送粉昆虫は不明だったので,2006年4 月15 日から5 月4 日に4 回,富山県の3 カ所の生育地において観察・調査した。その結果,4 回とも共通して膜翅目ヒメハナバチ科のウヅキヒメハナバチ(Andrena benefica)が訪花して,花粉を媒介していたことを観察した。それ以外に同属のヤヨイヒメハナバチ(An. hebes)とマメヒメハナバチ (An. minutula)も送粉昆虫であることを確認した。コ シノコバイモの種子にエライオソームが観察されアリ散布が期待されたので,コシノコバイモの個体群内1 カ所での観察と生育地ではあるが個体群外4 カ所,および生育地外2 カ所で,種子をアリが運ぶかどうかの実験を行った。その結果,ハヤシクロヤマアリ(Formica hayashi),クロヤマアリ(F. japonica),アシナガアリ(Aphaenogaster famelica),トビイロケアリ(Lasius japonicus)が種子を口にくわえて運ぶ姿を観察した。本種が属するバイモ属は,欧州,アジア,北米と北半球に広く分布し,世界に約100 種存在するが,種子のアリ散布はこの属での最初の報告である。本属の多くの種は草原性で,それらの種子は扁平で翼を持ち,風散布と考えられるのに対して,コバイモは森林性で,種子は楕円体に近く翼がなく,エライオソームを持ち,アリ散布である。本実験において捕獲した昆虫は,富山市科学文化センターに保存されている。}, pages = {57--63}, title = {Pollinators and dispersing insects of seeds in Fritillaria koidzumiana (Liliaceae)}, volume = {54}, year = {2006} }