@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053524, month = {Dec}, note = {脳の様々な領域はカラム構造と呼ばれる機能単位から成り、個々のカラムが形成される分子機構は神経科学における重要な研究課題である。しかし、カラム形成のメカニズムはほとんど解明されておらず、またカラムを可視化したりカラムを構成する神経細胞特異的に遺伝子操作を行う技術も確立されていない。本研究ではハエ視覚中枢を用いて進化的に保存されたカラム形成の分子機構を明らかにする。 平成29年度はまずカラム形成機構を研究するための遺伝学的ツールや撮影技術の開発を進めるとともに、これらのツールを用いてカラム形成に関与する遺伝子の機能を調べた。カラムを可視化するためのマーカーを探索し、N-cadherin (Ncad), Dscam (Ds), Roughest (Rst), Flamingo (Fmi), Ephrin, Eph, Fas3など多数の抗体がドーナツ状のカラム構造を可視化することを明らかにした。また、このドーナツ構造の一部に投射する神経細胞としてR7, R8, Mi1を見出し、これらがカラム形成の中心的役割を果たすことを示した。これらの神経細胞を消失させたり、細胞種特異的にNcadやDsをノックダウンするとカラム構造に異常が生じることを示した。二光子顕微鏡下で殻を除いた蛹を飼育し、生きた脳内においてカラムが形成する過程を可視化するライブイメージングの技術を確立した。これによって抗体染色に匹敵する解像度でライブイメージングを行うことが可能となった。神経幹細胞から生み出される細胞系譜とカラム構造の対応関係を調べるため、twin spot MARCMの技術を用いたハエ系統を作製し、細胞系譜依存的に軸索の先端が反発し、同じ細胞系譜の神経細胞が異なるカラムに投射する現象を見出した。またこの現象をNcadやDsの変異体において観察するためのハエ系統の作製を推進している。, 研究課題/領域番号:17H05739, 研究期間(年度):2017-04-01 – 2019-03-31, 出典:研究課題「「スクラップ&ビルドによるカラム構造の形成機構」課題番号17H05739 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-17H05739/)を加工して作成, 金沢大学新学術創成研究機構}, title = {スクラップ&ビルドによるカラム構造の形成機構}, year = {2018} }