@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053533, month = {Dec}, note = {脂肪肝では、肝臓の再生能が障害されており、肝切除後の合併症や脂肪肝炎の病因になっている。肝再生過程における細胞死の亢進は、脂肪肝再生障害の主因であり、軽度脂肪肝ではアポトーシスによる孤発性肝細胞死が、高度脂肪肝では非アポトーシスによる広汎肝細胞死が増加する。特に、広汎肝細胞死は、肝障害の生命予後と密接に関連することから、その機序の解明が求められている。 研究代表者は、脂肪肝再生過程での細胞死誘導メカニズムとして、多様な細胞内ストレスに共通した細胞応答である統合的ストレス応答、すなわちeIF2αリン酸化が重要な役割を果たす事を見出している。脂肪肝再生過程において、統合的ストレス応答が軽度であれば、孤発性肝細胞死が、高度であれば、孤発性肝細胞死と広汎肝細胞死が誘導される。本研究課題では、これらの知見をもとに、高度脂肪肝の障害後再生過程で発生する非アポトーシスによる広汎肝細胞死の発症メカニズムの解明を行った。昨年度には、統合的ストレス応答の関連分子であるATF3の欠損により、高度脂肪肝の障害後肝再生過程における広汎肝細胞死が消失することを見出していた。そこで、本年度には、ATF3による非アポトーシス細胞死誘導のメカニズム解明を行い、脂肪肝再生過程におけるATF3の発現増加に伴い、ネクロプトーシス誘導が起こることを見出した。また、ネクロプトーシスの阻害により高度脂肪肝の肝再生障害が軽減することを見出した。これらの知見は、肝再生過程におけるネクロプトーシス発症が、脂肪肝再生障害により引き起こされる病態に重要な役割を果たす事を示唆している。, 研究課題/領域番号:17H05499, 研究期間(年度):2017-04-01 – 2019-03-31, 出典:研究課題「統合的ストレス応答による肝再生過程の細胞死様式の調節メカニズムの解明」課題番号17H05499 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-17H05499/)を加工して作成, 金沢大学新学術創成研究機構}, title = {統合的ストレス応答による肝再生過程の細胞死様式の調節メカニズムの解明}, year = {2019} }