@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053896, month = {Mar}, note = {両鏡像体ともに入手容易な酒石酸エステルを活用した複核キラル反応場設計の精密化を図り,特に実用可能化および力量化を念頭に置き,高効率的分子変換法の開拓を試みた。 炭素上にアミド置換基,窒素上にp-メトキシフェニル基を導入したニトロンの不斉1,3-双極子付加環化反応により,高エナンチオ選択的に生成物を得ることができた。引き続く還元的処理の後,官能基変換することにより,各種γ-ヒドロキシアミノ酸の合成中間体となる光学活性γ-ラクトンへ変換することができた。 一方,ニトロンへの不斉求核付加反応についても検討し,求核剤として亜鉛アセチリドを用いることにより対応する光学活性N-(プロパルギル)ヒドロキシルアミンを得ることができたが,不斉誘起は充分ではなかった。反応の進行状況を調べたところ,大変興味深いことに,化学量論量の酒石酸エステルを用いているのにも関わらず,反応の進行とともに生成物の光学純度が向上するという,奇妙な現象を見出した。そこで,p-位にメトキシ基を導入した生成物類似化合物の亜鉛塩のラセミ体を添加して擬反応初期状態を形成した上で目的のニトロンへの求核付加反応を行ない,不斉増幅した生成物のみを区別して得る,という設計を行なったところ,目的生成物の光学純度の大幅向上を実現できた。酒石酸エステルを触媒量用いる系でも同様な効果を見出した。 o-キノジメタンの不斉Diels-Alder反応は、光学活性テトラヒドロナフタレン骨格を得る反応として極めて重要であるが,o-キノジメタンの反応性が高く,その立体制御が困難とされていた。本研究において,未だ化学量論的反応ではあるが,酒石酸エステルの亜鉛,マグネシウム塩からなる反応場において,ベンゾシクロブテノールから発生したo-キノジメタンとフマル酸ジエチルのDiels-Alder反応がエナンチオ選択的に進行することを見出した。, 研究課題/領域番号:18037023, 研究期間(年度):2006, 出典:「複核キラル反応場の精密化・力量化による高効率的分子変換法の開発」研究成果報告書 課題番号18037023 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18037023/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域物質化学系}, title = {複核キラル反応場の精密化・力量化による高効率的分子変換法の開発}, year = {2018} }