@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053930, month = {Mar}, note = {光触媒に担持する助触媒には、白金などの金属微粒子がよく用いられており、水素発生の還元サイトとしての役割を担っている。一方、近年シンコニジンなどのアルカロィドを白金やパラジウムなどの貴金属に修飾した不均一系の不斉水素化触媒が開発され、プロキラルなα-ケトエステル類の不斉水素化に優れたエナンチオ選択性を示すことが報告された。従って、還元サイトとして働く白金助触媒上をシンコニジンなどのキラル分子で修飾した光触媒は、水素ガスを使用することなく、光照射下でプロキラルなα-ケトエステル類をエナンチオ選択的に水素化する不斉光触媒となりうる。今年度の研究は、上記のアイデアのもと、白金を担持した酸化チタン(Pt-TiO_2)と未担持のTiO_2にシンコニジンあるいはシンコニンのアルカロイド類を修飾した光触媒を調製し、プロキラルなα-ケトエステル類の不斉水素化を検討した。 シンコニジンを修飾したPt-TiO_2ならびに未担持TiO_2を用いたときのピルビン酸エチルの分解とそれに伴う乳酸エチルの生成の経時変化を調べたところ、いずれの光触媒でもピルビン酸エチルの分解は1次反応速度則に従い、白金を担持していないほうが若干速く分解した。一方、水素発生量で比較すると、白金を担持したほうが約4倍の発生量があり、改めて白金が水素発生の助触媒であることを示している。これらの結果から、本研究でのピルビン酸エチルの還元反応は、熱的な水素付加が主たるプロセスではなく、電子移動とプロトン付加を伴う光電気化学的な還元プロセスが重要であることが示唆された。一方、生成物の乳酸エチルに対するエナンチオ選択性を調べたところ、シンコニジンまたはシンコニンで修飾したPt-TiO_2および未担持TiO_2のいずれも、明確なエナンチオ選択性は観測できなかった。, 研究課題/領域番号:17029023, 研究期間(年度):2005 – 2006, 出典:「無機-有機ハイブリッド型不斉光触媒の創成」研究成果報告書 課題番号17029023 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17029023/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域薬学系}, title = {無機-有機ハイブリッド型不斉光触媒の創成}, year = {2018} }