@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053969, month = {Dec}, note = {新学術領域「ミルフィーユの材料科学」では,ミルフィーユ構造を有する材料にキンクを形成するとその材料が強化されることを謳っている。本研究では,ナノリンクルフィルムの形成過程で「自発的にできた高分子のシワ」が,キンク強化理論で謳われるところの「応力が蓄積されたキンク」であることを計画班の研究者と連携して,実験および測定解析,シミュレーションにより明らかにする。そして,新たな高分子材料の強化法としてナノリンクルを導入し,従来キンク強化が難しいと思われた高分子材料を強化し,新たな高強度材料を創成する。, 本研究課題では重合阻害剤を溶解させた水面上に紫外線硬化樹脂を展開し,紫外線を照射することでサブミクロンスケールのしわを作製するナノリンクルフィルムをミルフィーユ構造と見立てて,ナノスケールのしわがフィルムの強度向上に寄与するかどうかを解明する研究である。 ナノリンクルフィルムの強度を測定する際にナノインデンターを使用したが,ナノインデンターで測定を行うためには,平らなフィルムを作製する必要があった。ナノリンクルフィルムで平らなフィルムを作製することは困難を極めて,ナノインデンターに供する十分な数のフィルムを作製することができなかった。ナノリンクルフィルムの作製プロセスを見直して,平らでナノインデンテーション測定に供しやすいフィルムの作製を行えるようにプロセスの改善を行う必要がある。 一方で,試行点数は少ないものの,リンクルのしわの間隔とフィルムの表面弾性率の関係には負の相関があることが分かった。すなわちリンクルのサイズを小さくしていくとフィルムの弾性率は増加した。最も小さな弾性率を示した2マイクロメートルの弾性率は,リンクルがないフィルムの弾性率と等しくなった。すなわちリンクルを作成してもフィルムの弾性率向上は見られなかった。更にリンクルのサイズを小さくし,サブミクロンスケールとすればリンクルの無いフィルムに比べて弾性率の向上が起こるかどうかについて現在検討している。, 研究課題/領域番号:19H05124, 研究期間(年度):2019-04-01 – 2021-03-31, 出典:研究課題「高分子ナノリンクルフィルムのシワに応力が集中しキンク強化が起こるという仮説の検証」課題番号19H05124 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-19H05124/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域機械工学系}, title = {高分子ナノリンクルフィルムのシワに応力が集中しキンク強化が起こるという仮説の検証}, year = {2021} }