@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00053995, month = {Jan}, note = {本年度は、中国の田螺山遺跡等で出土した植物遺体及び土器付着物について、イネ果実(炭化米)1粒程度のサンプル量で代謝物の分析を行う、メタボロミクスの実験系の構築を目指した。前年度から進めていた代謝物の抽出溶媒とUPLCによる分析条件の検討をさらに進め、中国で出土したイネ、ヒシ、ドングリの果実を用いて、破砕後にメタノールを溶媒として抽出を行い、親水性化合物も同定可能なHILICカラムを用いて、LC-MSによる分析を行った。分析の結果、ヒシやドングリでは、200種以上の代謝物が同定されたが、微生物由来と思われる代謝物も複数見られた。一方、イネで検出された代謝物は100種以下で、イネと他の2種で共通して検出された代謝物も少なかったが、イネのみで検出された代謝物には、脂肪酸や芳香族化合物等が見られた。ドングリでは、フィトセラミドとその分解産物などが特異的に検出された。ヒシのみに見られた代謝物には、アミノ酸類縁体や芳香族化合物等が含まれていた。出土したドングリについては、種同定に至っていないという問題もあるが、今後は現生果実との比較解析や出土場所の異なる試料での解析を行うことで、マーカーとなる代謝物の探索を進めたい。一方、4つの異なる土器付着物についても、植物遺体で用いた方法を一部改変して分析を行ったところ、複数の土器付着物で共通して見られる代謝物には脂肪酸が多く見られたが、魚類に多く含まれる一価不飽和脂肪酸であるイコセン酸も検出された。今後、多くの土器付着物を分析し、再現性よく検出される代謝物の中から食性復元のマーカーになるような代謝物の探索を進めて行きたい。, 研究課題/領域番号:18H04176, 研究期間(年度):2018-04-01 – 2020-03-31, 出典:研究課題「高感度質量分析計を用いた遺跡出土品のメタボローム解析による多様な食品利用の復元」課題番号18H04176 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PUBLICLY-18H04176/)を加工して作成, 金沢大学学際科学実験センター}, title = {高感度質量分析計を用いた遺跡出土品のメタボローム解析による多様な食品利用の復元}, year = {2021} }