@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054015, month = {Apr}, note = {モノクロ-ナル抗体によるタ-ゲッティング療法の中では、抗がん剤や細胞毒結合体に比べて、放射性物質を用いるradioimmunoconjugate法が原理的には最もシンプルかつ強力である。しかし腫瘍への絶対的・相対的な集積量が低いため診断・治療共に実用化に至っていない。radioimmunoconjugateを用いたがんの核医学的診断法には、現在 ^<111>In(インジウム)が最も頻繁に用いられる放射性核種であるが、肝・脾への非特異的な放射能集積が高いため、これらの臓器内や近傍の腫瘍の診断の妨げになることを、我々は従来より明らかにしてきた。そこで、標識用核種と抗体の中間に化学スペ-サとしてジエステル化合物を導入し、組織代謝を利用し正常組織への放射能分布を低減する新しい標識法を開発した。抗大腸癌モノクロ-ナル抗体(A7,IgG_1)とヒト大腸癌(LSー180)移植のヌ-ドマウスを用いた実験モデルで種々の検討を行った。体外への放射能消失速度を生物学的半減期で比較すると、従来法の146時間に対して、24時間と6倍に促進された。また体内分布実験から、腫瘍への集積は投与後24時間まで両者ほぼ同等であるが、化学スペ-サ法では、血液、肝、脾等の正常組織分布が著明に減少した。これは、イメ-ジング実験の結果と良く一致し、従来法に比べて正常組織バックグラウンド放射能が低く、明瞭に腫瘍を描出した画像が得られた。今後動物実験により、従来法との詳細な比較をさらに追加する。また今年度の結果より、この化学スペ-サ法を臨床に応用すれば、微小ながん病巣の検出率向上が予想できる。したがって、基礎的な前臨床段階では、期待どおりの成果と考えられたため、『医学研究施設内で作られたRI標識モノクロ-ナル抗体の臨床利用に関する指針』(RADIOISOTOPES 39:597ー599,1990)に則て、安全性の評価および線量分布計算を行い、臨床応用を準備中である。, 研究課題/領域番号:03152050, 研究期間(年度):1991, 出典:「化学スペーサによる放射性核種標識モノクローナル抗体の腫瘍集積性増幅に関する研究」研究成果報告書 課題番号03152050 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-03152050/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {化学スペーサによる放射性核種標識モノクローナル抗体の腫瘍集積性増幅に関する研究}, year = {2016} }