@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054026, month = {Apr}, note = {従来,ヒト腫瘍細胞から活性化がん遺伝子を分離するために,標的細胞としてマウスNIH3T3細胞が用いられてきた。しかしながら,この細胞は自然がん化率が高いこと,さらに検出できるがん遺伝子種類が限られるという欠点があった。そこで本研究では,ゴールデンハムスター胎児細胞よりマウスNIH3T3様の細胞株を樹立し,新しいがん遺伝子検出系の開発を試みた。 まず,胎児より分離した細胞を一定条件下で継代培養し,各継代期における細胞の性質を調べた。その結果,ほとんどの細胞は継代培養を操り返すに従い増殖能が低下して死滅したが,5例中2例の培養系は20継代過ぎても活発に増殖しつづけた。このうちのひとつ(L系)は,50継代培養しても軟寒天コロニー形成能や造腫瘍性といったがん化形質を示さず、また正常の細胞形態を維持していた。このことから,この細胞(GHE L50と命名)はマウスNIH3T3細胞に似た株細胞であることが示唆された。 次に,この細胞およびクローニングして得たSHOK細胞について,ヒトがん細胞DNAによる形質転換能を調べた。T24細胞DNAをトランスフェクトすると,NIH3T3細胞に比べて8〜10倍のフォーカスを形成し,それらの細胞はいずれも軟寒天コロニー形成能や造腫瘍性を示した。このようにして得た悪性形質転換細胞についてサザンブロット解析した結果,すべての細胞にヒト反復配列プローブと反応するDNAが検出された。また最近では,種々のマウスがん細胞に適用し,これらの細胞DNA中に活性化がん遺伝子が存在することを発見した。 以上の結果より,本研究で樹立したGHE L50細胞およびSHOK細胞は,活性化がん遺伝子を検出するための標的細胞として極めて有用であることがわかった。, 研究課題/領域番号:63015028, 研究期間(年度):1988, 出典:「がん遺伝子検出に使用する新しい細胞系の開発」研究成果報告書 課題番号63015028 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-63015028/)を加工して作成, 金沢大学薬学部}, title = {がん遺伝子検出に使用する新しい細胞系の開発}, year = {2016} }