@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054032, month = {Apr}, note = {〔目的〕肝臓の癌化に伴って、ライソゾームへの酸性ムコ多糖の流れがどのように変化するかを酸性ムコ多糖の種類ごとに明らかにすることと、その原因を明らかにするものである。【^(67)Ga^(3+)】は肝臓においてはライソゾームへ集積することが知られていたが、酸性ムコ多糖によってライソゾームへ運ばれることは、我々が以前に報告し、また【^(46)Sc^(3+)】も肝臓のライソゾームへ運ばれることを我々がみいだした。本研究は【^(67)Ga^(3+)】,【^(46)Sc^(3+)】の肝細胞、癌細胞中での挙動および結合物質を手掛りとして上記の目的を達成しようとするものである。 〔実験〕【^(67)Ga】-citrate,【^(46)Sc】-citrateを種々の種類の担癌動物へ注射し、肝および癌を摘出し、【^(67)Ga】および【^(46)Sc】のライソゾームへの集積率とこれら元素の結合する酸性ムコ多糖の種類を調べた。 〔成果〕肝臓においては【^(67)Ga】が結合する酸性ムコ多糖(分子量約10,000、ケラタンポリ硫酸と推定される)と【^(46)Sc】が結合する酸性ムコ多糖(分子量は40,000以上、種類は未定)は全く同じように細胞内でライソゾームへ集積するが、肝臓が癌化すると【^(67)Ga】と結合する酸性ムコ多糖のライソゾームへの集積は顕著に減少し、肝癌以外の癌ではライソゾームへの集積は非常に少なくなる。これに対し、【^(46)Sc】と結合する酸性ムコ多糖は肝臓が癌化してもライソゾームへの集積はあまり減少せず、肝癌以外の癌でもライソゾームへ多量に集積することが判明した。このことは肝細胞では幾種類もの酸性ムコ多糖がライソゾームへ集積しているが、肝臓の癌化に伴って集積が著しく減少する酸性ムコ多糖と、あまり減少しないものとがあることを意味していた。 〔反省と展望〕肝臓の癌化に伴って酸性ムコ多糖のライソゾームへの流れに変化の起ることが明らかとなった。今後はこの原因を明らかにするとともに癌の診断に利用する方法を検討したい。, 研究課題/領域番号:60015027, 研究期間(年度):1985, 出典:「肝臓の癌化とライソゾームの機能の関連に関する研究」研究成果報告書 課題番号60015027 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-60015027/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {肝臓の癌化とライソゾームの機能の関連に関する研究}, year = {2016} }