@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054035, month = {Apr}, note = {B型慢性肝炎の肝細胞ではHBV DNAの組込みは多くないと考えられるものの、HBs抗原陽性肝細胞癌では、きわめて高率にHBV DNAが宿主DNAに組込まれていた。この宿主DNAにおける組込み部位は、サザン法、組込まれた領域のクローン解析、染色体解析からrandomである可能性が示唆された。また組込まれたHBV DNAの周辺には既知のoncogeneは検出されなかった。これまでにクローン化された組込みHBV DNAの構造解析では、保存されて組込まれている特定の部位はなく、Region Xから C geneにかけての領域が欠損していることが多かった。この部位において宿主DNAに接続している例が多く、その解析からHBVの組込みの様式が示唆された。組込まれたHBV DNAは周囲の宿主DNAとともに、欠損や反復などの再編成を伴っており、さらに染色体レベルにおいても、欠損や転座を生じることが示された。これらはHBV DNAが組込まれた後に宿主DNAを含めて再編成を生じた例であると考えられた。HBV DNAが組込まれた肝癌DNAをNIH 3T3細胞にtransfectしこれまで知られていないTransforming geneが検出されたがHBV DNAの組込みとの関連は明らかではなかった。4種のHBVを含む類似のウイルス(Hepadna virus)では宿主における肝癌の発生率が異なっているためこれらの構造解析を行なった。Ground squirrel hepatitis virusとWoodchuck hepatitis virus(WHV)はよく似た構造を示しながら、発癌性は異なっているなど、その構造との関連は明らかではなかった。Duck hepatitis B virusを用いての感染実験の系が確立され、またダック肝癌にもviral DNAの組込みが認められた。ウッドチャック肝癌でもWHV陽性例では高率にWHV DNAが組込まれていることが示された。ウッドチャック肝癌由来培養細胞株に組込まれているWHV DNAのクローニングが行なわれた。その結果WHVでもHBVと同様にRegion XからC geneにかけての部位が組込まれておらず同部位から宿主DNAに接続していた。, 研究課題/領域番号:60010034, 研究期間(年度):1985, 出典:「B型肝炎ウイルスの宿主DNAへの組込みと肝癌発生」研究成果報告書 課題番号60010034 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-60010034/)を加工して作成, 金沢大学医学部}, title = {B型肝炎ウイルスの宿主DNAへの組込みと肝癌発生}, year = {2016} }