@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054088, month = {Apr}, note = {学齢期の交通事故によって重度脳障害を受けたふたりの事例(A;受傷7歳,現在24歳。B;受傷8歳,現在14歳)を対象にして,養育記録,治療、訓練、指導記録,家族からの聞き取り資料などをもとに,事故後から今日に至る意識障害の状態の推移にともなう行動反応変化の遡及的分析を試みた。 その結果,ふたりの事例の間に,脳挫傷の範囲や軽重という生物学的要因に規定される障害像に大きな差異がみられたが,それとともに,心理機能の回復を促すうえで有効であったと推定される働きかけに関する共通点が明らかになった。その第一は,医学的に意識回復、症状固定と診断された時期に先行して,家族などによる言葉がけ等の働きかけに対する安定した反応(眼球の動き,瞬目,口の開閉)が観察されたこと,そして,そのような反応を観察することができたきっかけが栄養の経管摂取から経口摂取への転換であったこと,第二に,受傷前の経験に根ざす働きかけ(例えば,かつての級友の声や好きだった歌の呈示)が表示変化などを引き起こすうえで効果があったこと,である。そして,現時点での反応性を生理心理学的方法によって検討したところ,そのような受傷前の経験や好悪にもとづいて家族が継続してきた働きかけや刺激が,定位的反応や持続的注意を誘発するうえでより大きな効果を持つていることが明らかになった。, 研究課題/領域番号:18653117, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「学齢期中途脳障害による重障児の残存認知機能評価法と指導プログラム開発の試み」研究成果報告書 課題番号18653117 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18653117/)を加工して作成, 金沢大学人間社会研究域学校教育系}, title = {学齢期中途脳障害による重障児の残存認知機能評価法と指導プログラム開発の試み}, year = {2016} }