@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054102, month = {Apr}, note = {我々は光触媒(二酸化チタン)に超音波を照射すると極めて酸化力の強いOHラジカルが高濃度に生成する現象を報告した。この「二酸化チタン、超音波触媒法」にてラジカルを発生させれば,皮膚組織などの表層部位だけでなく臓器深部の腫瘍組織においても有効な治療が可能となり,非侵襲的な新規がん治療法を開発できる。この非侵襲的かつ臓器機能温存型の「新規がん治療法」を開発するための基盤技術として,「腫瘍細胞を特異的に認識する機能性光触媒ナノ粒子」を作製することが本研究の目的である。二酸化チタンはその等電点が中性付近にあり,表面処理を行わずに体内に投与した場合,ナノ粒子が容易に凝集する可能性がある。特に血中投与では様々なタンパク質との相互作用など,不確定な要素も数多く存在する。このため本研究では粒子表面をポリアクリル酸で修飾し,静電的相互作用でナノ粒子を水溶液中で安定に分散させた。これを用いて二酸化チタン濃度変化によるがん細胞膜損傷効果を検討した。超音波を照射しない場合,二酸化チタン添加による乳酸脱水素酵素活性のわずかな増大が認められた。これと比較して,二酸化チタシを添加後に超音波照射を行うと,二酸化チタン濃度に比例して細胞からの乳酸脱水素酵素漏出が有意に増大した。この結果は,二酸化チタン、超音波触媒法による細胞膜損傷が二酸化チタンから生成するOHラジカルに起因する可能性を示唆する。さらに培養液中に二酸化チタン粒子を添加後,生細胞数の経時変化に対する超音波照射の影響を調べた。二酸化チタン粒子添加のみでは細胞は正常に増殖するのに対し,二酸化チタン粒子添加後に超音波を照射すると生細胞数が約50%にまで減少し,その後の増殖も完全に抑制された。またナノ粒子表面のカルボキシル基を用いて各種抗体やGFPなどのタンパク質の修飾も行えることを確認し,がん細胞を認識する二酸化チタンナノ粒子作製の基礎を確立できた。, 研究課題/領域番号:18650143, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「機能性生体分子を配向した光触媒ナノ粒子の創製とその医療応用」研究成果報告書 課題番号18650143 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18650143/)を加工して作成, 金沢大学環日本海域環境研究センター}, title = {機能性生体分子を配向した光触媒ナノ粒子の創製とその医療応用}, year = {2016} }