@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054159, month = {Apr}, note = {てんかんは反復するけいれん発作を特徴とし、全人口の1%以上もが発症する、頻度の高い神経疾患である。その半数近くに遺伝的背景が想定されているが、現在までに同定された原因遺伝子は20に満たず、そのほとんどはイオンチャネルや神経伝達物質の受容体という、直接神経伝達に拘わる分子群であった。申請者らは、神経細胞特異的に発現し、シナプス小胞の形成および、シナプス小胞蛋白質のシナプス小胞への局在を制御するAP-3B複合体のサブユニットのひとつであるμ3Bの遺伝子欠損マウスの樹立・解析したところ、このマウスではシナプス小胞の構造や機能が異常になり、抑制性の神経伝達物質であるGABAの放出が傷害され、相対的に神経興奮性が増大して神経伝達が過剰になり、結果としててんかん発作を起こすこと、すなわちμ3Bの遺伝子変異がマウスにおいててんかん発作の原因となることを突き止めた。そこで本研究では、人においてもμ3Bがてんかんの原因遺伝子となっている可能性を、ゲノム遺伝子の塩基配列解析により検討した。192人のてんかん患者白血球から精製したDNAを用いて、μ3Bのゲノム塩基配列を調べた結果、ミスセンス変異およびナンセンス変異は見つからなかった。しかしながら、μ3Bゲノム遺伝子配列中に21個のSNPが発見され、そのうち18個は新規のSNPであった。21個のSNPの内、非翻訳領域に存在するものが15個(5'端は4個、3'端は11個)、イントロンの中に存在するものが6個であった。これらのSNPの機能は不明である。今後さらに解析症例数を増やして検討を続けてゆく予定である。, 研究課題/領域番号:15650064, 研究期間(年度):2003 – 2004, 出典:「ヒトてんかん責任遺伝子としてのμ3B遺伝子変異の検索」研究成果報告書 課題番号15650064 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15650064/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {ヒトてんかん責任遺伝子としてのμ3B遺伝子変異の検索}, year = {2016} }