@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054161, month = {Apr}, note = {本研究では,超音速流れ中に置かれた開孔部を持つ障害物の前方に形成される衝撃波面前後で生ずる粒子運動の急激な変化を利用して,従来形式の分離装置では不可能なナノ大気エアロゾル粒子の分級・濃縮及び微量ガス成分の同時サンプリングを高速で行う装置開発を目標とする。これにあたっては、1)ナノ大気エアロゾル高速・高精度分級特性の最適化の検討、2)ナノ大気エアロゾル濃縮性能の最適化の検討、3)超音速流れ中での液滴凝縮によるナノ大気エアロゾル濃縮性能の向上とガス吸収特性の検討、4)ナノ大気エアロゾル粒子分級・濃縮装置の設計・試作・性能把握を実施する。本年度は、昨年度までの1)-3)の検討結果に基づき、装置を試作したうえで、以下の検討を行った。 3.ナノ大気エアロゾル粒子分級・濃縮装置の設計・試作・性能把握と超音速流れ中での液滴凝縮によるナノ大気エアロゾル濃縮性能の向上とガス吸収特性の検討 昨年度試作した装置により大気サンプリングを行い,標準的な大気エアロゾルサンプリング装置であるハイボリウムエアサンプラ(本申請備品),TEOM(現有),アンダーセンサンプラ(現有)との比較に基づいて,装置性能の検討を行った。また、急速な断熱膨張によって超音速気流中の水蒸気の過飽和度は極めて高くなるので,凝縮核があると液滴が急成長する。この影響要因となるノズル入口の湿度の影響に検討を加えた。さらに、半揮発性成分である多環芳香族炭化水素(PAHs)の超音速流れ場内での存在状態、粒子中の全炭素、元素状炭素、有機炭素成分、硝酸イオン、硫酸イオン濃度に及ぼす相対湿度の影響に検討を加えた。 以上の結果、ノズル断面形状矩形の場合約200-300mm、円形断面の場合、50nm前後のカットオフ径を持つこと、捕集された粒子からの測定結果がほぼ数値解析に一致すること、低沸点PAHsガス成分の超音速流れ中での粒子化と水蒸気凝縮で成長した液滴中への溶解によって捕集板とフィルター上に粒子として回収されたものの濃度が大気中よりも大幅に増加すること、4ベンゼン環以上の高沸点成分にはこのような増加が生じないこと、有機炭素成分も超音速流れ場での回収量が大幅に増加すること、水溶性成分には大きな影響がないことを確認した。本装置の微粒子分離・濃縮・回収特性がナノ大気エアロゾルに対して有効であると同時に、微量ガス成分の高効率回収を可能とできる可能性を示した。, 研究課題/領域番号:15651004, 研究期間(年度):2003 – 2004, 出典:「超音速流れ場中の液滴凝縮を利用したナノ大気エアロゾルとガス成分の同時測定」研究成果報告書 課題番号15651004 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15651004/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域地球社会基盤学系}, title = {超音速流れ場中の液滴凝縮を利用したナノ大気エアロゾルとガス成分の同時測定}, year = {2016} }