@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054170, month = {Apr}, note = {1997年に我々が発見した有機カチオントランスポーターOCTN1は、腎刷子縁膜に存在することが想定されていながらその分子的実体が未だ不明である有機カチオン輸送体と、機能的に類似していることが遺伝子発現系を用いた解析により示されている。しかし腎以外の臓器における機能は未だ不明である。本研究ではアデノウイルスベクターを用い、in vivoでOCTN1に対するアンチセンス遺伝子を導入することでその遺伝子発現を抑制し、OCTN1の生理的役割を評価することを目的とした。マウスあたり2.4x10^9PFUの力価で、OCTN1アンチセンスをコードしたアデノウイルスを頸静脈投与したところ、2-3日後には肝において遺伝子導入マーカーの発現が見られた。RT-PCRにより、肝にOCTN1が存在すること、および導入したアンチセンスが発現していることを確認した。一方で14日後にはGFPの蛍光は消失していた。以上よりアンチセンス一過性導入の実験系を確立することができた。この系において単離肝切片を調製しOCTN1の典型的基質であるtetraethylammonium (TEA)の取り込みを検討したところ、顕著な取り込みが観察されたもののAdmOCTN1.ASの導入により肝臓への取り込みに顕著な変化は観察されなかった。また感染2日後のマウスに放射標識TEAを投与しその胆汁排泄を検討したところ、胆汁中のTEA回収量にも有意な変化は見られなかった。一方でセンス鎖をコードしたアデノウイルスを感染させた際には、以前に肝において基質の輸送活性が認められ、今回血液脳関門においても輸送活性の上昇を認めることができた。従って、本実験系はトランスポーターの持つ生物学的活性の評価や薬物デリバリーには有用である一方で、遺伝子ノックダウンによる生理的役割解明への応用にはさらなる検討が必要であると考えられる。, 研究課題/領域番号:14657615, 研究期間(年度):2002 – 2003, 出典:「アンチセンス発現アデノウイルスを用いたトランスポーターの薬物体内動態制御機能評価」研究成果報告書 課題番号14657615 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14657615/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域薬学系}, title = {アンチセンス発現アデノウイルスを用いたトランスポーターの薬物体内動態制御機能評価}, year = {2016} }