@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054196, month = {Apr}, note = {アメリカンオプションに現れる、ブラックショールズ方程式の自由境界問題の研究を行ってきた。最終的に1次元ブラックショールズモデルのアメリカンオプション計算システムが完成した。自由境界、即ち「権利行使最適値」を見いだすに足る、数値解析プログラムである。 ブラックショールズ方程式のアメリカンオプション版は、数学的にはObstacle problem(障害物問題)と呼ばれるもので、楕円型の場合、障害物と解のグラフは1階微分までが一致して(接っして)いる。これは数値解析にとっては誠に都合の悪いことで、自由境界の場所を特定するのを難しくしている。 このため、メッシュを細かくして数値計算を行ったり、さらに微分した方程式から情報を得るなどの工夫が必要になる。本研究では、微分した方程式の解の情報から自由境界の位置を精密に決めることに成功した。精密に計算するためには大規模計算が必要で、当研究室で開発した分散並列計算機を用いて数値実験を行った。科研費のおかげで、小さなパソコンによる分散並列系で処理する環境が整った。 また、複雑なオプションでは高次元の問題が出てくるがこれにも対応するプログラムを開発したが、まだ安定的に使える状況に至っていない。 さらに、自由境界問題に関する解法プログラムを完成させ、以上の成果を、学術誌掲載(予定も含む)4報にまとめることができた。 特に、ブラックショールズの問題については、第52回理論応用力学講演会オーガナイズドセッション「数理ファイナンスの展開」(セッションオーガナイザー)において(共同研究者による)講演を行い、このプロシーディングに投稿中である。しかし、解法システムは完成したが、数学理論で、退化オペレータの扱いが完全には出来ていない。また、この問題は初期領域が無い問題で、ここにも重大な難点がある。今後の課題であろう。, 研究課題/領域番号:13874022, 研究期間(年度):2001 – 2002, 出典:「数理ファイナンスに現れる自由境界問題の数理解析」研究成果報告書 課題番号13874022 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) ( https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13874022/ )を加工して作成, 金沢大学理工研究域地球社会基盤学系}, title = {数理ファイナンスに現れる自由境界問題の数理解析}, year = {2016} }