@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054331, month = {Apr}, note = {本研究では、医療スタッフの業務軽減や患者またはその家族(患者等)の抗がん剤曝露機会の軽減を目的としたレジメン作成のために、中枢神経原発リンパ腫に対する大量MTX療法時の体重による体液モニタリングが急性尿細管障害(腎障害)を増加させず、尿量による体液モニタリングの代替になりうるかを検討した。 対象は、2013年1月~2016年6月に当院血液内科病棟において大量MTX療法(3~3.5g/㎡)を含む化学療法を行った患者とした。あらかじめ尿量または体重の増減に応じた利尿薬などの投与について指示がされていた群(スケールあり群)と指示がなかった群(スケールなし群)に分け、腎障害の発現頻度を比較した。また、スケールあり群を体重スケール群、尿量スケール群、体重と尿量スケール併用群の3群に分け、それぞれの腎障害発現率を比較した。腎障害の評価はCTC-AE ver.4を用いて行った。 対象患者は18例であった。スケールあり群(n=15)はスケールなし群(n=3)と比較し、腎障害発現率が低かった(66.7% vs 31.3%)。体重スケール群(n=10)と尿量スケール群(n=3)で腎障害発現率に差はなかった(両群とも33.3%)。尿量と体重スケール併用群(n=2)で腎障害の発現は0に抑えられたが、測定項目や確認項目が増えることにより医療スタッフや患者の負担は大きかった。また、尿量と体重スケール併用群の1例において、MTX投与直後より下痢が出現したために尿量は減少したが、体重の変動がなく体重スケールのみでは対応が困難な症例が1例あった。 以上より、体重スケールを用いた体液モニタリングは大量MTX療法による腎障害を増加させず、医療スタッフの業務負担軽減や患者等の抗がん剤曝露対策の観点から簡便かつ有用であることが明らかとなった。一方、MTX投与初期に下痢が発現している場合には、体重の増減だけでは尿量の増減が予測しにくい可能性もあり、対策として尿回数の確認などを併用した体液モニタリングが必要と考えられた。, 研究課題/領域番号:16H00560, 研究期間(年度):2017, 出典:研究課題「中枢神経原発リンパ腫に対する多職種及び患者負担を軽減した大量MTXレジメンの確立」課題番号16H00560 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16H00560/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {中枢神経原発リンパ腫に対する多職種及び患者負担を軽減した大量MTXレジメンの確立}, year = {2021} }