@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054369, month = {Apr}, note = {研究の概要 本研究によって開発された脊髄神経術中モニタリング法は、麻酔薬、筋弛緩剤による影響を受けにくく抗ノイズ性を有する術中モニタリング法を確立できた。本法は、コンボリューション演算による相互相関関数の特質を応用し、術前の基準波形からの波形変化の定量的な数値化を行うことによって、周波数特性に依存しない精度と安定性を有する客観的指標を用いることを特徴とする。 研究の成果 本法は、開発のための一連の研究によって、脊椎・脊髄領域の術中モニタリングでの利点を明らかにすることができた。すなわち、1. 本モニタリング法では、麻酔導入期に用いる筋弛緩剤の影響を受ける術前コントロール波形に対して、必ずしも筋弛緩モニタによる管理を要せず、厳密に定義する必要がない。2. モニタリングで用いる相互相関係数は、従来用いられる導出波形の最大振幅の変化による判定に対して、波形全体の変化を数値化できるため視察的な判定結果と一致する。3. 相互相関係数は、波形の回復過程に認める特徴的な潜時変化に対する感度が高く、導出波形回復の兆候を早期に検出することが可能である。4. 相互相関係数は、脊椎・脊髄領域の術野環境の変化による影響を受けにくく、モニタリングのための待機時間をほとんど要しない。 一方、本法の実施には、記録装置に解析用プログラムを実装する必要があり、現有の測定装置への導入には制限がある。 本モニタリング法は、その高い抗ノイズ性によって、波形計測を中心にした判定法の誤りを最小限にすることに加え、術中にコントロール波形の最大振幅を超える波形が出現するために起こる判定の信頼性の破綻を回避できる。さらに、誘発電位波形の微少な変化に対する検出力を有しており、従来法の欠点を克服した実用的な術中モニタリング法として有用である。, 研究課題/領域番号:16H00605, 研究期間(年度):2016, 出典:「コンボリューション演算を応用した脊髄神経術中モニタリングにおける診断技術の研究」研究成果報告書 課題番号16H00605 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-16H00605/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {コンボリューション演算を応用した脊髄神経術中モニタリングにおける診断技術の研究}, year = {2021} }