@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054415, month = {May}, note = {本課題では, 手関節を牽引しながら掌背屈運動を行うリハビリテーション, すなわち, 徒手的掌背屈他動運動が, 手関節の拘縮改善に有効なことを確認するとともに, 同リハビリテーションが適切に行える装置の設計を行った. まず, 以上のリハビリテーションの効果を確認するため, 円弧状ガイドレールで手指把持部を手動で掌背屈させながら, その先端を錘により一定負荷で牽引する装置を利用し, 複数の被験者で, 手関節を構成する手根骨のX線動画撮影を実施し, 動態解析を行った. 動態解析では, 手関節を構成する, 橈骨と月状骨がなすR-L関節と, 月状骨と有頭骨がなすC-L関節, それぞれの角変位の手関節全体の角変位に対する割合を寄与率として算出した. その結果, 非牽引の場合, C-L関節の寄与率が高く, 背屈時はR-L関節の寄与率が高いことを確認した. これに対し, 牽引力が25Nの場合, 掌屈時におけるR-L関節の寄与率が平均で約11%増加し, 統計にも有意な増加を確認した. 一般に, 手関節の罹患後はR-L関節に拘縮が生じやすいことから, 牽引しながらの掌背屈他動運動はR-L関節の可動域を拡大し, 拘縮の改善に有効であることが明らかとなった. 次に, 牽引力を30,50Nとして同様の測定を行った. その結果, 非牽引に対して牽引力を30Nとした場合, R-L関節の寄与率が約14%上昇するのに対し, 牽引力を50Nとした場合, 30Nの場合に比べ約4%の上昇となることを確認した. よって, 患者およびOTの負担の観点からリハビリテーションに適した牽引力は25~30Nの範囲であることが明らかとなった. さらに, 装置の小型, 安定化を図りリハビリテーション装置として応用するため, 以上の結果を基に, 錘による牽引を電動シリンダに置き換えるための選定を行うとともに, 装置の改良を行った, 今後は開発した装置のリハビリ機器としての有用性を検討していく., 研究課題/領域番号:25917032, 研究期間(年度):2013-04-01 – 2014-03-31, 出典:研究課題「手首患部の牽引・掌背屈運動が可能なリハビリテーション装置の開発」課題番号25917032 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-25917032/)を加工して作成, 金沢大学工研究域}, title = {手首患部の牽引・掌背屈運動が可能なリハビリテーション装置の開発}, year = {2020} }