@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054423, month = {Jul}, note = {ABO副不適合造血細胞移植後早期に、ドナー由来B細胞がホストABO抗原への抗体を産生し、一過性免疫性溶血を来すことがある(Passenger lymphocyte syndrome ; PLS)。 従来、PLSは直接グロブリン試験を用いて診断されてきたため溶血は主にIgG型抗体の関与が考えられていた。一方でIgM型抗体の意義は十分検討されていない。今研究でABO副不適合造血細胞移植例でホストABO抗原に対するIgG型およびIgM型の抗体価を経時的に測定し、PLS発症の臨床病態を解析した。 これまで25例のABO副不適合造血細胞移植を解析し、5例でIgG型、IgM型の抗赤血球抗体を一過性に検出した。3例はIgM型抗赤血球抗体が先行して出現し、2例はIgG型とIgM型を同時に検出した。ABOの組み合わせはA型のホストに0型のドナー3例、発症頻度25%とB型のホストにA型のドナー2例、発症頻度66%であった。 移植後中央値19日(13-19日)に臨床的に溶血がおこり、中央値5日間(3-11日間)で軽快した。全例で赤血球輸血の必要量が一時的に増加した。臍帯血移植症例での発症例はなかった。全例でGradeII以上の急性GVHDを続発し、全身性ステロイド治療を要した。 IgM抗体を産生しながら重度の溶血を起こさなかったのは、IgG型抗体が低力価で推移したことが考えられる。IgM型抗体は、IgG型抗体よりも早期もしくは同時に出現し、IgM型抗体の測定は、PLSの早期診断に有用であると考えられた。, 研究課題/領域番号:24931019, 研究期間(年度):2012, 出典:研究課題「血液型不適合造血幹細胞移植後IgM抗体関連溶血性貧血の予測・早期診断法の確立」課題番号24931019 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24931019/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {血液型不適合造血幹細胞移植後IgM抗体関連溶血性貧血の予測・早期診断法の確立}, year = {2019} }