@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054425, month = {May}, note = {目的:糖尿病治療薬のGLP-1受容体作動薬ビクトーザは、1日1回の皮下注射で血糖管理が可能、インスリンなど他の治療薬に比べ低血糖が少ない、体重減少が期待できる等の利点により当院でも投薬患者数は増加している。しかし、治療効果や利点があるにも関わらず、副作用により中止される例も少なくない。国内臨床試験での副作用発現率は33.7%で、胃腸障害(便秘、下痢、嘔吐など)が多い。これらはGLP-1が有する消化管での消化液等の分泌・運動の抑制作用に起因すると考えられており、副作用軽減のため低用量より開始、漸増する事が添付文書上に規定されている。 そこで、今回、当院におけるビクトーザの副作用発現状況について調査し、投与方法、対処方法を検討することで、副作用を軽減し、治療効果をあげることを目標として本研究を行った。 方法:2011年10月までにビクトーザを投薬した全患者を対象に、電子カルテを用い投薬開始日~2011年11月現在までの記録より、副作用発現の有無と内容、対処方法と経過、臨床検査値の変動等を調査した。患者背景として、年齢、性別、体重、併用薬、罹患期間、インスリン分泌能、投薬開始前の腎機能等を調査し、HbAlcにて有効性を評価した。また、増量期間等の投与方法や、腎機能等による副作用発現率や中止率の層別解析も行ない、適正な薬剤使用について検討した。なお、本研究計画は倫理指針に準拠して金沢大学附属病院臨床研究審査委員会の承認を得た。 成果:2011年10月までにビクトーザを投与された患者は71名で、有害事象発現率は76.1%(54例)、有害事象による中止率は19.7%(14例)であった。中止例のうち12例が消化器系の有害事象であった。継続できた群(57例)と中止群(14例)でeGFRと糖尿病罹患年数において有意差が認められ、腎機能低下患者、糖尿病罹患年数が長い患者では有害事象が発現しやすいことが示唆された。これらの患者では特に、少なくとも添付文書の規定は満たした緩徐な増量や、制吐薬の予防投与の考慮が必要と考えられる。, 研究課題/領域番号:24928008, 研究期間(年度):2012, 出典:研究課題「GLP-1受容体作動薬ビクトーザの適正使用に関する検討」課題番号24928008 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-24928008/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {GLP-1受容体作動薬ビクトーザの適正使用に関する検討}, year = {2020} }