@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054470, month = {Mar}, note = {マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)、特に膜型MMP(MT1-MMP)は組織形態形成および癌の浸潤・転移、炎症性疾患などの病態と密接に関係している。本研究では発現クローニング法によりMT1-MMP活性制御因子及び新規基質を同定し、その生理的意義の解明を行った。 1)我々はこれまでにMT-MMP阻害因子としてTestican-3のスプライシングバリアントであるN-Tesを同定した(Cancer Res.,61,8896-8902,2001)。今回、Testicanファミリー間の相互作用を発見し、特にグリオーマの浸潤に果たす意義を明らかにした(Cancer Res.,2003,63,3364-3369)。 2)発現クローニングによりMT-MMPの新規基質としてシンデカン-1を同定しその生理的意義を解明した。シンデカン-1はコラーゲン上での細胞運動を負に制御するが、MT1-MMPによるシンデカン-1の切断はがん細胞の運動性を亢進することを見い出した(J.Biol.Chem.278,40764-40770,2003)。 3)発現クローニングによりMT-MMPの新規基質としてがん転移抑制因子であるKiSS-1/metastinを同定し、MT-MMPによるMetastin分解はがん細胞の運動性を亢進することを明らかにした(Oncogene,22,4617-4626,2003)。 4)発現クローニングによりMT-MMPの新規基質として細胞外マトリックス成分であるルミカンを同定した。ルミカンは、細胞にがん抑制遺伝子産物のひとつであるp21/Waf-1の発現を誘導するが、MT-MMPによるルミカンの切断はがん細胞の腫瘍原性を亢進することを見い出した。 以上のことなどからMT1-MMPはその多機能性によりがん細胞の浸潤・転移のみならず腫瘍原性をも亢進することが明かとなった。, 研究課題/領域番号:11240203, 研究期間(年度):1999-2003, 出典:「形態形成過程におけるMT1-MMPの機能発現制御機構の解析」研究成果報告書 課題番号11240203 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11240203/)を加工して作成, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {形態形成過程におけるMT1-MMPの機能発現制御機構の解析}, year = {2018} }