@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054490, month = {Apr}, note = {膜型マトリックスメタロプロテアーゼ(MT1-MMP)は癌細胞表面においてコラーゲンなどの細胞外マトリックス構成成分を分解することから癌の浸潤・転移に関与することが予想された。胃癌、肺癌、大腸癌、乳癌などの癌組織におけるMT1-MMPの発現を検討したところ高頻度に発現し、その発現レベルは癌の浸潤性、悪性度、予後などの因子と相関することが明らかとなった。腎臓由来の正常上皮細胞をv-src,erbB2などのオンコジーンでトランスフォームすることによりMT1-MMの発現が誘導され、トランスフォーム細胞はIn vitroおよびヌードマウスモデルにおいて浸潤・転移性を示した。この浸潤・転移はNMPの阻害剤であるマリマスタットにより抑制されたが、MT1-MMPにのみ親和性がないTissue Inhibitor of MMP(TIMP)-1では効果が見られなかったことからMT1-MMPが特に重要な役割を果たしていることが示唆された。以上のことからMT1-MMPは癌の浸潤・転移のマーカーとしてのみならず、治療の標的としても有効であることが示された。一方、MT1-MMPと同時に発現が誘導されてくる遺伝子の中から、機能的にMT1-MMPと協調して浸潤・転移に関わる遺伝子を検索したところmetastasin(mts1)遺伝子が同定された。mts1は正常上皮細胞のオンコジーンによるトランスフォーメイションによりその発現が誘導され細胞運動性に関与することが実験的に認められた。またMT1-MMPとmts1の協調的発現は細胞癌化のみならず上皮細胞による形態形成過程でも起こることを明らかにした。したがって、mts1もまた浸潤・転移の診断・治療の標的となり得る可能性が示唆された。, 研究課題/領域番号:11140225, 研究期間(年度):1999, 出典:「膜型マトリックスメタロプロテアーゼを標的とした癌浸潤の診断・制御技術の開発」研究成果報告書 課題番号11140225 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11140225/)を加工して作成, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {膜型マトリックスメタロプロテアーゼを標的とした癌浸潤の診断・制御技術の開発}, year = {2016} }