@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054495, month = {Apr}, note = {原料が無駄なく完全に有用物質あるいは製品に変換されるならば、排ガス、排水、固形廃棄物等は発生しないはずである。本研究では林産資源を例に水蒸気爆砕によって木質物質から分離されたセルロース、ヘミセルロース、メタノール可溶性リグニン、Klasonリグニンなどをそれぞれに適合した製品に変換する有効性を効率やコストばかりでなく環境保全の面から究明することを目的にしている。本年度はメタノール可溶性リグニンから合成したリグニンエポキシ樹脂の機能性を物理的・化学的性状、生分解性や安全性の面から種々検討した。種々の温度におけるエポキシ化リグニンと市販のビスフェノールAジグリシジルエーテルの硬化実験の結果から、エポキシ化リグニンはビスフェノールAジグリシジルエーテルよりも熱硬化性に優れていることがわかった。リグニン硬化樹脂とビスフェノールA硬化樹脂の耐熱性を比較するために示差走査熱量計を用いて硬化樹脂の熱分解温度を測定した。リグニン硬化樹脂とビスフェノールA硬化樹脂の熱分解温度は231と228℃であり、ほぼ同一の温度であったことから、リグニン硬化樹脂はビスフェノールA硬化樹脂と同程度の耐熱性を持つといえる。メタノール可溶性リグニンの内分泌攪乱作用の有無を検討するためにヒト乳癌由来細胞MCF-7を用いたE-Screenアッセイを行った。ビスフェノールAの場合には10^<-2>μMを超える濃度から細胞の増殖促進効果が観察され、1μMの濃度では細胞増殖率は約100%に達したが、メタノール可溶性リグニンの場合には10μMの濃度でも増殖促進効果は全く見られなかった。メタノール可溶性リグニンが内分泌攪乱作用を持たなかったことから、リグニン樹脂は内分泌攪乱化学物質を含まない生体や環境に優しい樹脂として期待される。, 研究課題/領域番号:11128220, 研究期間(年度):1999, 出典:「原料構成成分の適合製品化による汚染物無排出型の林産資源有効利用技術の開発」研究成果報告書 課題番号11128220 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11128220/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {原料構成成分の適合製品化による汚染物無排出型の林産資源有効利用技術の開発}, year = {2016} }