@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054558, month = {Apr}, note = {本研究は,薬剤耐性が交差しない新規な作用機構を有する選択性の高い抗マラリア剤の開発を目的として,ヒト細胞とマラリア原虫と生理的機能の違いを標的とした新規化合物の創製を行っている.ヒト熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum FRC-3)は,ほ乳類とは異なったアラキドン酸カスケードを有しており,このカスケードにおける最も重要な酵素であるシクロオキシゲナーゼは,選択的抗マラリア剤の開発のための分子標的と考えられる.そこで新規シクロオキシゲナーゼ阻害剤として新規骨格を有するプロスタグランジン誘導体を合成し,抗マラリア作用を検討した.今回合成した8種の誘導体のうち,2種の化合物でマラリア原虫に対する50%細胞増殖阻止濃度(IC50値)がそれぞれ1.6,2.8μg/mlを示し,抗マラリア作用が見いだされた.この2種の化合物について選択毒性を検討する目的で,ヒトKB細胞に対する殺細胞効果を検討した結果,IC50値はそれぞれ72,64μg/mlを示し,45倍,23倍の選択毒性を示した.現在臨床上使用されている抗マラリア剤のクロロキン,ピリメサミン,アルテミシニンの選択毒性はそれぞれ1780倍,120倍,1030倍と報告されている.一方,今回合成したシクロオキシゲナーゼ阻害剤は中で最も選択性の高かったものでも,マラリア原虫に対してわずかに45倍程度しか選択性が見られず,選択的抗マラリア剤としては不十分であった.しかし,新規プロスタグランジン誘導体にこのような抗マラリア活性が見いだされたことからこれらの誘導体は,選択的抗マラリア剤の開発のためのリード化合物となることが示唆された., 研究課題/領域番号:10166208, 研究期間(年度):1998, 出典:「ピラゾロピラジン環を基本骨格にもつ選択的抗マラリア剤の開発」研究成果報告書 課題番号10166208 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10166208/)を加工して作成, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {ピラゾロピラジン環を基本骨格にもつ選択的抗マラリア剤の開発}, year = {2016} }