@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054559, month = {Apr}, note = {ヌクレオチド除去修復(NER)において、XPGとXPF-ERCC1はそれぞれ損傷の3′側と5′側の切断酵素として働くが、XPGやERCC1をノックアウトしたマウスはいづれも成長阻害、離乳前死亡というNER欠損だけでは説明できない重篤な症状を示す。また、XPGはXPF-ERCC1による5′側切断にも関与している可能性が示唆されており、本研究ではXPGの除去修復エンドヌクレアーゼとしての機能以外の役割に注目した。 1. Two-hybridシステムを用いた解析より、XPGとERCC1の相互作用が示唆された。プルダウンアッセイを用いて試験管内で確認したところ、バキュロウィルス高発現系から精製されたリコンビナントタンパクや試験管内転写/翻訳反応により合成されたタンパクで両者の相互作用が確認できた。また、その相互作用ドメインのマッピングを行い、XPGはN末とC末の2箇所(主にN末)にERCC1はN末の領域に特定できた。本研究で示されたXPGとERCC1との相互作用は、XPF-ERCC1の損傷部位へのリクルートに関与しているのかもしれない。 2. XPGタンパクはNERとは別の修復機構である塩基除去修復(BER)にも関与する可能性が示唆されており、この点について検討した。まず、ウラシルを1個のみ含むDNA基質を用いて塩基除去修復の試験管内切断反応系を確立した。これを用いて各種細胞粗抽出液の切断活性を比較したところ、XP-G患者由来細胞や放医研の塩見らによって樹立されたxpgノックアウトマウス由来細胞の抽出液は、正常細胞に比べて常に低い切断活性(50-80%)を示すことがわかった。また、この低切断活性はウラシルDNAグリコシラーゼの反応効率の低下に起因していた。しかし、リコンビナントXPGを反応系に添加しても相補されず、XPGの塩基除去修復への関与は間接的なものであることが示唆された。, 研究課題/領域番号:10165206, 研究期間(年度):1998, 出典:「除去修復エンドヌクレアーゼの機能とその欠損による分子病態に関する研究」研究成果報告書 課題番号10165206 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10165206/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域薬学系}, title = {除去修復エンドヌクレアーゼの機能とその欠損による分子病態に関する研究}, year = {2016} }