@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054563, month = {Apr}, note = {哺乳動物精子形成の全過程を通じて、精子形成細胞は精巣内体細胞のセルトリ細胞と密に接触している..この細胞接着が,精子形成細胞に精子分化を促し,さらにアポトーシスを起こした精子形成細胞のセルトリ細胞による貧食に重要だと考えられる。本研究では,上記ふたつの現象に関与する分子の機能と発現を解析した。 Tpx-1の機能と発現 筆者らは両細胞の接着に関わるタンパク質Tpx-1を発現法によりクローニングした。ラット精巣細胞の初代培養に抗Tpx-1抗体を添加したところ,両細胞の接着が阻害されると同時に精子形成細胞における精巣特異的な遺伝子発現誘導が低下した。Tpx-1はアミノ末端付近の疎水性アミノ酸のクラスターに依存して分泌された。構造活性相関の解析により,アミノ末端側101個のアミノ酸の領域で十分な細胞接着活性が得られることが判明した。 Tpx-1のmRNAはパキテン期精母細胞でタンパクはそれよりやや遅れて生産が始まることがわかった。以上より、Tpx-1は精母細胞以降の精子形成細胞で生産されて分泌され,精子形成細胞をセルトリ細胞へ接着させて分化誘導信号を精子形成細胞へ伝える分子であると考えられた。 SR-BIの機能と発現 これまでの筆者らの研究により,クラスBスカベンジャーレセプタータイプI(SR-BI)はセルトリ細胞が精子形成細胞を貧食する際の受容体だと予想される。貧食反応に抗SR-BI抗体あるいはSR-BIの特異リガンドのひとつである高密度リポタンパクを添加すると,いずれの場合も貧食が阻害された。また,抗体を利用してラット精巣におけるSR-BIの発現を解析したところ,生後間もない時期からセルトリ細胞にのみ存在することがわかった。これらの結果を昨年度までの成果と合わせて考察し,SR-BIはセルトリ細胞の貧食受容体だと結論された。, 研究課題/領域番号:10160208, 研究期間(年度):1998, 出典:「哺乳動物精子形成細胞の分化と死の調節機構の解析」研究成果報告書 課題番号10160208 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-10160208/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域薬学系}, title = {哺乳動物精子形成細胞の分化と死の調節機構の解析}, year = {2016} }