@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054591, month = {Apr}, note = {・MCT1のカルボキシ末端16アミノ酸残基に対する特異抗体(anti-MCT1/C16)を調製することに成功した。Anti-MCT1/C16は、既にMCT1タンパク質の存在が明らかなラット赤血球及び心臓の膜画分に対しても交差反応を示した。 ・研究代表者らがこれまでモノカルボン酸の輸送実験に用いてきたラット空腸刷子縁膜(BBM)小胞をCa^<2+>沈殿法により調製し、Western解析を行ったところ、MCT1と考えられる約42kDaのタンパク質を検出することができた。 ・このことから、膜小胞を用いた輸送実験で観察されたモノカルボン酸輸送にMCT1が関与していたことが示唆された。 ・免疫組織化学的手法を用いたラット消化管各部におけるMCT1の臓器分布と細胞内局在性の検討を行ったところ、消化管全体を通したMCT1の分布は、胃、小腸の一部、盲腸、結腸で多く、空腸、回腸では相対的に少ないことが明らかとなった。 ・MCT1はすべての臓器で、主に未分化な細胞の側基底膜(BLM)側に多い傾向がみられたことから、未分化な細胞の分化に必要なエネルギーを積極的に取り入れるのに機能していることが考えられた。また、盲腸と結腸ではそれ以外の細胞のBLM側にもみられた。下部消化管に棲息する嫌気性細菌は未消化食物や分泌液、脱落した上皮細胞に含まれる糖質を嫌気的に分解して増殖のためのエネルギーを得るが、その代償として主に酢酸、プロピオン酸、酪酸なだの短鎖脂肪酸が管腔内に蓄積することが知られており、このことと、深く関係しているのではないかと思われた。また、空腸に着目するとcryptでは根元付近のBLMに強くみられ、絨毛部では微絨毛にはMCT1がはっきりとは存在せず側膜上部、特にtight junction直下に、強くみられた。 ・以上の結果とMCT1がプロトン共輸送により駆動されることを考えあわせることにより、本輸送担体が消化管管腔内からのモノカルボン酸系薬物の吸収に関与する可能性が示唆された。, 研究課題/領域番号:09771974, 研究期間(年度):1997 – 1998, 出典:「小腸モノカルボン酸輸送体の組織及び細胞内分布の免疫化学的解析と薬物輸送の分子機構」研究成果報告書 課題番号09771974 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-09771974/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域薬学系}, title = {小腸モノカルボン酸輸送体の組織及び細胞内分布の免疫化学的解析と薬物輸送の分子機構}, year = {2016} }