@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054608, author = {梶波, 康二}, month = {Apr}, note = {待機的冠動脈造影施行連続130例(男:女=93:37,平均59歳)を対象に,冠循環前後(冠静脈洞と大動脈弁直上部)で採血し,動脈硬化巣における石灰化が骨形成と同様の能動的プロセスであることを想定し,骨吸収マーカーである酒石酸抵抗性酸性フォスファクターゼ(TR-ACP)およびI型コラーゲンC末端テロペプチド(ICTP),さらには骨形成マーカーである骨型アルカリフォスファクターゼ(B-ALP),I型プロコラーゲンC末端プロペプチド(PICP),およびオステオカルシンをそれぞれ測定した.また超高速CTを用いて冠動脈石灰化を定量した. 骨形成関連分子血中濃度を,大動脈弁上部および冠静脈洞における濃度,さらに両者の差から求めた冠循環前後での変化量に分けて検討した結果,TR-ACP,PICP,ICTP,およびオステオカルシンは,冠循環前後で有意に上昇したが,骨型ALPは有意な変化を示さなかった.各測定値と症例の臨床像(性別,年齢など)との間に有意な関係は認めなかった. 超高速CTを用いて定量化した冠動脈石灰化指数In(1+TCS)は3.62±2.50(平均±SD)であり,年齢と有意な正相関を示した(y=0.85x-57,r=0.247,p<0.05). 冠石灰指数は冠循環前後でオステオカルジン増加量と有意な正相関を示した(y=0.54x+3.34,r=0.234,p<0.05).また,冠循環でのオステオカルシン増加量とPICP増加量との間に有意な正相関(y=1.64x-6.0,r=0.196、p<0.05)を認めたことから,冠動脈壁において発現されるオステオカルシンが,骨形成類似のプロセスを経て石灰化形成に関与している可能性が示唆された. 以上から,冠動脈石灰化の発症と進展には,冠動脈壁における骨形成関連分子が重要な役割を果たしている可能性が示唆された., 研究課題/領域番号:09770478, 研究期間(年度):1997 – 1998, 出典:「冠動脈石灰化の分子機構に関する研究」研究成果報告書 課題番号09770478 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-09770478/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {冠動脈石灰化の分子機構に関する研究}, year = {2016} }