@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054610, month = {Apr}, note = {先ず、慢性肝疾患および肝細胞癌におけるMicrosatellite Instability(MIN)を蛍光DNAシークエンサーを用いて検討した。C型慢性肝疾患患者8例(慢性肝炎2例、肝硬変3例、肝細胞癌3例)を対象とした。microsatelliteマーカーとしてD2S123、D10S197、D11S904、DCCを用い、CA鎖プライマーおよびTA鎖プライマーを6-FAMにて標識した。検出したフラグメントはエレクトロフェログラムとして表示され、各フラグメントの定量が可能であった。1つのalleleに対し各フラグメントは2塩基ずつ異なるピーク曲線として得られた。慢性肝疾患例5例および肝細胞癌例3例においてもMINは認めなかった。MINを用いた再発様式の解析は困難と考えられた。 次に、硬変肝の再生結節におけるp53蛋白発現とその遺伝子変異について検討した。肝硬変症例6例より得た再生結節53結節に加えて、対照として20例の慢性肝炎、2例の脂肪肝症例より得た肝組織を用いた。免疫組織染色は抗p53モノクロナール抗体DO-1を一次抗体として用いた。免疫染色の判定は肝細胞の10%以上の核が染色されたものを陽性とした。PCR法はパラフィン包埋切片より再生結節を顕微鏡下に選択的に切り出してDNAを抽出し、p53exon5をtargetとしPCR法を行った。得られたPCR産物からDirect sequenceを行い変異を検討した。 肝硬変の再生結節には免疫染色上p53蛋白の発現がみられなかった。Direct sequenceでは肝硬変4症例5結節(9.4%)にp53の遺伝子変異を認めた。これらをsubcloningしたところ、各結節毎においてp53変異の出現頻度は異なっていた(7.7%〜58.8%)。またこれらの変異部位は様々なcodonに位置し、3cloneにはdeletionを認めた。これらの変異型25cloneのうち8clone(32.0%)は、アミノ酸変異を伴わないsilent mutationであった。一方、慢性肝炎及び脂肪肝の22例では全例p53の変異を認めなかった。本検討により、一部の肝硬変再生結節では既にp53変異が生じていることが示され、この遺伝子異常が多中心性発癌に関与していると考えられた。, 研究課題/領域番号:09770351, 研究期間(年度):1997 – 1998, 出典:「C型肝炎ウィルス関連肝細胞癌の再発様式の分子生物学的解析」研究成果報告書 課題番号09770351 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-09770351/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {C型肝炎ウィルス関連肝細胞癌の再発様式の分子生物学的解析}, year = {2016} }