@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054633, month = {Mar}, note = {がんの転移・浸潤や血管新生に必須な細胞外マトリックス分解酵素は相補関係にあり、一つの酵素活性を完全に制御しても、十分な抗がん効果を期待できない。複数の作用の異なる複数の細胞外マトリックス分解酵素を一つの化合物の持つ異なる作用機序により阻害することができれば、極めて効率的である。このような考え方に基づき「新規多機能性血管新生阻害剤の創製」を目指して、がんの浸潤・転移、および血管新生に密接に関与するu-PAやカテプシンBを血管新生阻害の分子標的とする新規環状過酸化化合物Cyclododecyl-1,1-dihydroperoxide類の抗腫瘍効果、副作用、作用機構を細胞・分子レベルで検討した。N-98は、マウスルイス肺がん転移モデルにおいて、原発腫瘍の増殖および肺転移を強く抑制し、マウス背部皮下法においても血管新生を阻害した。また、N-98はヒト血管内皮細胞HUVECのin vitro管腔形成を阻害し、コラーゲン上でのHUVECの細胞運動を阻害した。N-98処理したHUVECにおいては血管内皮細胞の細胞問接着に関与するCD31の発現の減弱、およびアクチンマイクロフィラメントの形成阻害が認められ、細胞骨格系の制御がN-98の血管新生阻害に関与していることが明らかとなった。 細胞骨格系は内皮細胞による血管新生においても重要な役割を果たしていることからも、有用な分子標的になると考えられる。現在、N-98をリード化合物とする誘導体開発が進行しており、これらの誘導体を用いた比較検討を通して、その作用機序研究はさらに進展することが期待される。, 研究課題/領域番号:13218050, 研究期間(年度):2001, 出典:「多機能性血管新生阻害剤の開発」研究成果報告書 課題番号13218050 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13218050/)を加工して作成, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {多機能性血管新生阻害剤の開発}, year = {2018} }