@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054635, month = {Mar}, note = {腫瘍栄養血管の形成抑制を目的として、血液細胞の血管新生に対する機能を詳細にし、さらに血液細胞の機能制御による抗腫瘍栄養血管形成における効果を検討した。これまでの研究結果において、造血と血管新生の相互作用の解析により、造血幹細胞が血管内皮細胞上のTIE2受容体のリガンドであるアンジオポエチン-1を分泌し、血管内皮細胞の遊走を誘導して、血管網を形成させる機能があることを見い出していたが、本年度さらにVEGFはほぼ汎血球細胞上に発現するneuropilin-1と結合し、血球上のVEGF-neuropilin-1複合体が、血管内皮細胞上のFlk-1/VEGFR2を刺激することにより、血管内皮細胞の増殖活性をVEGF単独で刺激した際よりも増強させることを見い出した。これらの研究結果より、造血幹細胞やその他の血球成分は腫瘍の増大の際に観察される、腫瘍栄養血管新生にも関与することが推測される。実際に腫瘍組織の内部における血液細胞の局在を解析したところ、通常血管内腔に存在する種々の血液細胞は、造血幹細胞を含め血管外に存在する所見が高頻度に観察された。そこで血液細胞が腫瘍血管新生を誘導すると仮説をたて、腫瘍栄養血管形成時の血球系細胞の機能阻害を試みた。担癌マウスに造血幹細胞の増殖や生存の維持に重要な役割を果たすc-Kitの機能阻害抗体を投与して、汎血球減少をもたらしたところ、血液細胞数の減少とともに血管新生の抑制が著明になり、腫瘍の増大も抑制された。今後、いかなる血球成分がいかなる比率でこの腫瘍血管形成に関わるものかを、好中球、リンパ球、マクロファージ、肥満細胞、を単独で阻害した場合と比較検討して、最終的には効率のよい腫瘍血管の阻害の手段を講じたい。, 研究課題/領域番号:13216080, 研究期間(年度):2001, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {レセプター型チロシンキナーゼTIE2による腫瘍血管新生の制御機構の解析}, year = {2018} }