@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054662, month = {Apr}, note = {中枢神経損傷後に引き起こされる神経細胞体の逆向性変性過程のメカニズム及びその抑制法を解明するために、成熟ラット脳幹内顔面神経軸索損傷モデルを用いて、特に酸化ストレスとエリスロポエチンを含めた神経栄養因子の関与について平成18年度から引き続き研究を行った。 本年度の検討課題であった【酸化ストレスに関与する蛋白質、酵素の発現評価】では、NADPH-diaphorase組織化学を用いて神経細胞の変性過程におけるNOの発現を評価したところ、第14病日で損傷を受けた顔面神経細胞の全てが強陽性となった。本モデルでは約1ヶ月で全ての神経細胞が変性・脱落することから、NOが顔面神経細胞の逆向性変性に対し、障害性に働いていることを強く示唆する所見であった。また、エリスロポエチンを全身投与することで神経細胞死を免れたモデルでは、NADPH-diaphoraseの陽性率が低下しており、このことから、エリスロポエチンはNOに代表される酸化ストレスを減弱させることで、神経細胞保護効果を示すものと考えられた。これらの所見から、顔面神経の逆行性変性を抑制するためには、酸化ストレスを制御することが最重要と考え、現在我々は、抗酸化作用をもつTJ-23(当帰芍薬散)やVitamin Eを投与したモデルを作成し検討を重ねている。また、もう一方の検討課題であった【シュワン細胞移植による顔面神経細胞の保護効果の検討】についても検討を行ったところ、自家坐骨神経や末梢筋組織を損傷部位に埋め込んだモデルでは、有意に神経細胞死が抑制された。このことから、移植したシュワン細胞や、末梢筋組織から神経栄養因子が持続的に放出され、神経保護効果を示したことが示唆された。今後はそのメカニズムについてさらに検討を重ねる予定である。, 研究課題/領域番号:18791015, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「顔面神経細胞の逆行性変性に関する研究」研究成果報告書 課題番号18791015 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18791015/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {顔面神経細胞の逆行性変性に関する研究}, year = {2016} }