@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054675, month = {Apr}, note = {これまでの研究により、自殺遺伝子(HSV-tk)と単球走化因子(MCP-1)を発現するアデノウイルスベクターを作製し、MCP-1産生量によって抗腫瘍効果が顕著に変化することを報告した(Cancer Gene Ther. 2003, J. Immunol. 2007)。MCP-1は抗腫瘍効果と腫瘍増殖の相反する作用を示すことが報告されており、臨床応用をめざした至適投与量に関する詳細な検討はなされていない。そこで今年度は、肝癌自殺遺伝子治療に併用するMCP-1の投与量とin vitro, in vivoで抗腫瘍免疫の賦活作用について検討した。具体的にはHSV-tk、MCP-1を発現するAd-tk、Ad-MCP1を用いて、Ad-tk濃度を固定した条件下でAd-MCP1の濃度(1,1/10,1/100 dose of Ad-tk)を変化させ、以下の検討を行った。(1)MCP-1産生量の測定。(2)皮下肝癌モデルでの抗腫瘍効果。(3)腫瘍、脾臓でのサイトカインの発現量の検討。(4)活性化マクロファージのサイトカイン産生能の検討。(5)腫瘍再移植に対する抑制効果。結果を以下に示す。Ad-tkとの併用下で、Ad-MCP1の濃度に相関してMCP-1産生量は増加した。Ad-MCP1投与量が1/10以上あれば、高い腫瘍増殖抑制効果を認めた。一方、肝癌再移植に対しては、Ad-MCP1投与量が1/10治療群で高い再発抑制効果を認めた。方法(3),(4)の検討から、これらの治療効果はTh1(IL-12, IL-18)/Th2(IL-10)サイトカインの産生量の差と相関していた。また脾臓において、Ad-MCP1投与量が1/100群<1群<1/10群の順に、NK、T細胞の数が増加していた。至適量のMCP-1の併用によって、マクロファージの活性化を介して高い腫瘍縮小と再発抑制効果が得られたことより、MCP-1が肝癌に対する免疫遺伝子治療の開発に寄与する可能性が示唆された。なお、現在論文(Gene Therapy)投稿中である。, 研究課題/領域番号:18790450, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「ケモカインMCP-1が誘導する肝癌自殺遺伝子治療の再発予防効果の検討」研究成果報告書 課題番号18790450 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18790450/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {ケモカインMCP-1が誘導する肝癌自殺遺伝子治療の再発予防効果の検討}, year = {2016} }