@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054679, month = {Apr}, note = {グルタメイト(Glu)は、中枢神経系では興奮性神経情報伝達物質としての機能とともに、内在性興奮毒としての神経毒性を発揮するが、いずれの機能出現にも細胞膜上に発現する受容体を仲介するシグナルトランスダクションが関与すると理解される。Glu受容体の中でも特にNMDA受容体(NMDAR)の機能異常は、一過性脳虚血後の遅発性神経細胞死、およびアルツハイマー病やパーキンソン病、統合失調症など、種々の神経変性疾患の発症メカニズムに深く関与すると考えられている。そこで本研究は、NMDAシグナル伝達系の基礎的メカニズム解明を通じて、NMDAR機能異常に関連する神経変性疾患に対する新規治療法および予防法の探索を目的として行った。その結果、Ca^<2+>感受性蛍光指示薬を取り込ませたラット大脳皮質由来初代培養神経細胞に継続的なNMDA曝露を行っても持続的な蛍光強度の上昇が観察されるが、短期間のNMDA曝露後に細胞を洗浄することによって次回NMDA刺激時の蛍光強度が減弱されること、および短期間のNMDA曝露後に細胞を洗浄することにより細胞膜上のNMDAR蛋白質の発現量が減少することが明らかとなった。以上の結果はラット大脳皮質由来初代培養神経細胞において、アゴニストが結合することによってではなくアゴニストが解離することによって開始されるNMDARのインターナライゼーションに伴う脱感作が引き起こされる可能性を示唆するものである。NMDARチャネルを介する大量のCa^<2+>イオン流入が、多くの神経細胞死出現に深く関与する事実を考慮すると、この脱感作出現メカニズムの解明により、脳内神経細胞死防御を指向する創薬戦略の展開が期待される。, 研究課題/領域番号:18790051, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「NMDAレセプターチャネルのメンブラントラフィック機構」研究成果報告書 課題番号18790051 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18790051/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {NMDAレセプターチャネルのメンブラントラフィック機構}, year = {2016} }