@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054719, month = {Apr}, note = {播種性血管内凝固症候群(DIC)のモデルは、生体(ラット)にLPSまたは組織因子(TF)を投与することによって作成されるが、使用するDIC惹起物質によって大きな病態の差異が見られる。LPSモデルでは線溶抑制状態が強いため、生じた微小血栓による微小循環障害から臓器障害が主体になるが、TFモデルでは線溶活性化が強くみられることで臓器障害は軽度で出血症状が顕著になる。今回、両DICモデルについて、(1)Thrombin-activatable fibrinolysis inhibitor (TAFI)の血中動態、(2)外因性TAFIaの投与によるDIC病態への影響、(3)TAFIa阻害剤のDIC病態への影響についてそれぞれ検討した。 まず、ラットに対してTF3.75単位/kg/4hrないしLPS5mg/kg/4hrを持続点滴して2種類のDICモデルを作成し、投与開始時4,8,12時間に各種マーカーを検討した。その結果、血小板数は両群とも低下、フィブリノゲンは両群とも減少、DDはLPSモデルで軽度上昇しTFモデルでは著明に上昇、TATは両群とも著増、クレアチニンやALTはLPSモデルでは経時的に上昇しTFモデルでは上昇なし、腎糸球体フィブリン沈着はLPSモデルで高度、血中サイトカイン(TNF&IL-6)はLPSモデルで著増しTFモデルで変動なし、HMGB-1はLPS群で有意に上昇した。 以上から、LPSモデルでは臨床の凝固優位(線溶抑制)型DIC(敗血症DIC)に、TFモデルでは臨床の線溶優位型DIC(急性白血病DIC)に近い病態と考えられた。 前年度は両DICモデルで、TAFIおよびTAFIaの血中濃度の経時的変化を追跡したが、両群間ともに変動はみられなかった。今年度はTAFIa阻害剤投与の影響を検討したが、パイロットスタディの段階で有意な効果は見られなかった。, 研究課題/領域番号:17791289, 研究期間(年度):2005 – 2006, 出典:「播種性血管内凝固症候群における新規線溶阻止因子TAFIの意義」研究成果報告書 課題番号17791289 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17791289/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {播種性血管内凝固症候群における新規線溶阻止因子TAFIの意義}, year = {2016} }