@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054745, month = {Apr}, note = {素粒子の標準模型では記述されない、未発見の相互作用があるかという問題を解決するため、標準模型内での理論的予言、特に原子核や中間子などのハドロンの力学に関する物理量を第一原理から解き明かす格子色力学(QCD)の数値的な研究を行った。 本研究の成果はカイラル対称性と呼ばれる対称性をよく保ったドメインウォールクォークの正準作用(運動放方程式)を用いることによって、時空を格子に切ったことによる離散化誤差や非物理的な演算子間の混合を非常に小さく出来るという理論的期待を実証するという格子の理論形式に関する研究がまずあげられる。次にこのカイラル対称性をよく保った格子クォークが真空中で粒子・反粒子生成する効果(真空の分極効果)を世界で始めて取り入れるシミュレーションを行っい、クエンチ効果と呼ばれる重大な理論的矛盾が出てこないユニタリな格子理論を実現し、その理論的な諸側面、中間子や核子の質量や崩壊定数の決定、さらに未知の相互作用の発見に重要な関わりのあるK中間子-反中間子間の混合のパラメータB_Kを計算することによって先行研究の系統誤差を小さくした(文献?)。初期の研究は動的効果が大きなアップ・ダウン・ストレンジの3種類のクォークの内2種類だけを動的に扱っていたが最新の研究では3種類全て取り入れた研究結果を出しているところである。シミュレーション上で実現できるクォークの質量は軽いほど計算量が多くなり、本研究で出来たのは自然界のそれに比べて約3-10倍程度重いクォークのシミュレーションであることから、物理量の予言にはクォーク質量の軽い方向への外挿が以前として必要であり、この外挿の系統誤差が今後の課題となっている。 以上の研究でカイラル対称性や動的クォークによるユニタリティの保証など物理量を計算する上で無くてはならない基礎的な性質を実証できたので、その応用としてクォークの電荷や質量がアップとダウンで違うことによるアイソスピンやSU(3)フレーバーと呼ばれる対称性の破れの効果を取り入れたQCD+QEDシミュレーションさらにその応用となるミュー粒子の異常磁気能率の計算の研究を行っている。これらや、フレーバーの破れに重要な重いクォーク bクォークの崩壊や粒子・反粒子混合の研究を通して未知の相互作用の発見へ貢献する研究成果が上がったと思われる。, 研究課題/領域番号:17740138, 研究期間(年度):2005 – 2006, 出典:「格子QCDによる素粒子標準模型を越えた物理の探索」研究成果報告書 課題番号17740138 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17740138/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {格子QCDによる素粒子標準模型を越えた物理の探索}, year = {2016} }