@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054771, month = {Apr}, note = {中絶を経験した女性のスピリチュアル・ウェル・ビーイングを測るために、26項目から成る質問項目群を作成した。海外では、80年代から、スピリチュアル・ウェル・ビーイングに関連する尺度の開発が行われてきたが、中絶経験を始とした女性の身体性を考慮したものではなかった。 作成した質問項目群を含む質問紙を、石川・山口・東京の産婦人科医院や保健所を通しておよそ30代までの生殖可能年齢にある女性に配布を依頼した。280票配布し、177票を回収した(63.2%)。1対象者の平均年齢(±SD)は30.29±60.5歳であり、レンジは15-43歳であった。177人のうち、中絶を過去に一度以上、経験した女性は、60人(33.9%)であった。また、過去に一度も妊娠経験がない女性54人(30.5%)および、出産を経験し、過去に中絶や流産の経験がない女性85人(48.0%)という比較対照カテゴリーを作成し、関連性を検討した。 26項目の質問項目を探索的因子分析にかけた結果、プロマックス回転で5因子を抽出し、56.61%の分散を説明できた。各因子を「スピリチュアル・ペイン」(7項目、α=0.838),「生と死の連続性・女性性」(4項目、α=0.781),「内的自己統制」(6項目、α=0.760),「自己コントロールの喪失」、(5項目、α=0.694),「世界内自己」(4項目、α=0.647)と名づけた。 過去の生殖との関わりでは、「スピリチュアル・ペイン」の因子得点が最も高いのは中絶経験者であり、「生と死の連続性・女性性」が最も高いのは出産経験者であり、「内的自己統制」が最も高いのは出産経験者であり、「自己コントロールの喪失」が最も高いのは中絶経験者であり、「世界内自己」が最も高いのは出産経験者であった。 以上から、中絶経験者は、出産経験者や妊娠経験がない女性と比較して、本研究が作成した質問項目群のスピリチュアル・ウェル・ビーイングが低いことが推測された。, 研究課題/領域番号:16710184, 研究期間(年度):2004 – 2006, 出典:「生殖医療とジェンダー: 人工妊娠中絶後における女性のスピリチュアルケアを事例として」研究成果報告書 課題番号16710184 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16710184/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {生殖医療とジェンダー: 人工妊娠中絶後における女性のスピリチュアルケアを事例として}, year = {2016} }