@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054782, month = {Apr}, note = {膵癌(PCa)患者37例、膵管内乳頭腫瘍(IPMN)患者18例、慢性膵炎(CP)患者25例を対象とし、内視鏡的に採取した膵液よりDNAを抽出し、methylation specific PCR(MSP)法および一部real-time PCRによる定量的MSP法を用いてppENK(breproenkephalin),SARP2(Secreted apoptosis related protein 2),NPTX2(Neuronal pentraxin 2),TFPI-2(tissue factor pathway inhibitor 2)の各種遺伝子につき、メチル化の有無につき検討した。また、PCR-SSCP法とdirect sequence法を用いて、膵液中p53変異の検出も試みた。なお、IPMN18例のうち手術、画像所見より8例を良性、10例を悪性と考えた。 ppENKはPCa28例中14例(50.0%)、IPMN15例中4例(26.7%)、CP20例中1例(5.0%)でメチル化を認め、PCa患者ではCP患者に比べ有意にメチル化の頻度が高かった。また、SARP2ではそれぞれ35例中26例(74.2%)、16例中15例(93.8%)、19例中2例(10.5%)、NPTX2ではそれぞれ37例中23例(62.2%)、18例中8例(44.4%)、25例中6例(24.0%)、TFPI-2ではそれぞれ36例中21例(58.3%)、17例中3例(17.6%)、21例中1例(4.8%)でメチル化を認め、SARP2ではPCa患者とIPMN患者はCP患者に比し、NPTX2ではPCa患者はCP患者に比し、TFPI-2ではPCa患者はIPMN患者とCP患者に比し、有意にメチル化の頻度が高かった。なお、NPTX2ではIPMN悪性群は良性群に比し有意にメチル化の頻度が高かった。 p53変異はPCa患者で28例中12例(42.9%)に認められたが、慢性膵炎患者においては、20例全例で変異はみられなかった。ppENKのメチル化とp53変異の両者を組み合わせると、28例中19例(67.9%)に遺伝子異常を認めた。 以上の結果より、膵液におけるppENK、SARP2、TFPI-2のメチル化は比較的癌特異性が高く、膵癌の遺伝子診断法として有用と悪われる。また、NPTX2のメチル化はIPMNの良悪性の鑑別に関して期待できるものと思われる。さらに、これらの遺伝子のメチル化異常とp58変異とを組み合わせることにより、膵癌の特異的遺伝子診断法として有用性が高まるものと考えられた。, 研究課題/領域番号:16790377, 研究期間(年度):2004 – 2005, 出典:「膵癌診断を目指した膵液中癌関連遺伝子のメチル化異常の検索」研究成果報告書 課題番号16790377 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790377/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {膵癌診断を目指した膵液中癌関連遺伝子のメチル化異常の検索}, year = {2016} }