@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054784, month = {Apr}, note = {C型肝炎ウイルス(HCV)の持続感染におけるTLR3シグナル経路の活性化機構,及び慢性肝炎発症から肝細胞癌発症に至るメカニズムは明らかではない.そこで.ヒト非癌不死化肝細胞株を用いてHCV蛋白質の細胞周期進行に及ぼす影響を解析した.ヒト非癌不死化肝細胞株PH5CH8,並びにNKNT-3細胞を用いてHCV構造蛋白質コアと非構造蛋白質NS3,NS4A,NS4B,NS5A,及びNS5Bの発現系を構築して細胞周期の進行を解析した結果,NS5B発現細胞においてS期の進行が遅延していることが明らかになった.このS期進行阻害はNS5B発現細胞におけるIFN-βの発現誘導に起因していた.IFN-βの誘導やS期の進行阻害は,NS5B発現細胞にTLR3に対するsiRNAを処理してTLR3の発現を抑制すると解消されることから,TLR3依存的にIRF-3シグナル経路を活性化され,IFN-βの産生が誘導されたと考えられる. ゲノムDNAの損傷時におけるDNA修復は遺伝情報を正確に伝達する上で極めて重要であり,その異常は発がんの原因になると考えられている.そこでNS5B発現による細胞周期の進行阻害がDNA修復異常を引き起こす可能性を検証した.NS5B発現細胞をDNAアルキル化剤(MMS),過酸化水素,DNA一本鎖切断を引き起こすUV-B,DNA二本鎖切断を引き起こすAdriamycinやNeocarzinostatinで処理し,その後のDNA修復能をコロニー形成を解析した結果,DNA二本鎖切断を引き起こす処理をした場合NS5B発現細胞のコロニー形成数が著しく減少することが明らかになった.以上の結果,NS5B発現細胞において細胞周期のS期の進行が遅延してDNA損傷に対する感受性が増強することが明らかとなり,NS5B蛋白質が肝発がんに関与する可能性が示唆された., 研究課題/領域番号:16790273, 研究期間(年度):2004 – 2005, 出典:「C型肝炎ウイルス蛋白質NS5BによるIRF3活性化機構の解析」研究成果報告書 課題番号16790273 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790273/)を加工して作成, 金沢大学がん進展制御研究所}, title = {C型肝炎ウイルス蛋白質NS5BによるIRF3活性化機構の解析}, year = {2016} }