@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054785, month = {Apr}, note = {原発性胆汁性肝硬変(PBC)の病態形成における菌体成分の関与について解明するため、PBC12症例,原発性硬化性胆管炎1症例,転移性肝癌(非癌部正常肝を使用)3症例からヒト肝内胆管上皮細胞培養株を樹立し、胆管系自然免疫について解析し、下記の結果を得た。(1)ヒト胆管細胞はToll様受容体(TLR)1〜6および細胞内シグナルアダプター分子(MyD88,IRAK,TRAF)を発現していた。また、TLRリガンドであるペプチドグリカン,リポタイコ酸,Poly(I:C),リポポリサッカライド,フラジェリン刺激にてNF-κB活性化および炎症性サイトカイン,ケモカイン,抗菌ペプチド産生が誘導された。(2)胆管細胞にエンドトキシントレランスが誘導され、その誘導に細胞内シグナル抑制分子IRAK-Mの発現亢進が関与していることを示唆した。(3)Th1型サイトカインであるIFN-γはヒト胆管細胞のTLR発現を亢進させ、さらにリガンドに対する感受性も亢進させた。(4)胆管細胞は抗炎症因子であるペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)γを発現しているが、PBCの障害胆管ではPPARγの発現低下があり、微生物に対する感受性が亢進していると考えられた。このPPARγ発現低下はIFN-γにて惹起されること、またPPARγリガンド投与による抗炎症効果についても明らかにした。(5)TLRリガンド刺激でbcl-2ファミリー分子の発現挙動が見られ、胆道系自然免疫と胆管細胞アポトーシスとの関連性を示唆した。以上の結果より、胆道系自然免疫は単なる胆道感染に対する生体防御機構としてのみではなく、PBCでは獲得免疫との相互作用から自然免疫の異常な亢進と自然免疫応答による胆管細胞アポトーシス誘導が生じていると考えられ、PBC胆管病変の病態形成に関与していることが示唆された。, 研究課題/領域番号:16790205, 研究期間(年度):2004 – 2005, 出典:「原発性胆汁性肝硬変の肝内胆管細胞培養株の樹立と病態解析への応用」研究成果報告書 課題番号16790205 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16790205/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {原発性胆汁性肝硬変の肝内胆管細胞培養株の樹立と病態解析への応用}, year = {2016} }