@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054794, month = {Apr}, note = {本申請者は現在までにリン脂質の特性を変換する酵素(ホスホリパーゼD:PLD)を微生物より同定し、その遺伝子配列の同定、反応特性解析、および大腸菌での発現系を構築してきた。そして更に、種々のアミノ酸残基に置換した変異型PLDを用いた解析より、野生型と比較して比活性にて約5倍の高い活性を有している機能的な酵素の創成に成功している。この変異体PLDは野生型と比較して高活性を示すほか、異なった基質特異性も確認された。この事より、新しいリン脂質の合成に際して、効果的な触媒として作用する事が期待される。以上の研究背景より、本研究では認識分子を持ったリン脂質をPLDにより効率的に合成できる酵素反応プロセスを構築し、更に合成した機能性リン脂質のがん細胞ターゲティング機能の評価を行う事を目的とした。 本年度は、初年度に明らかとなったリン脂質代謝酵素ホスホリパーゼDの蓋構造領域に関して、触媒機能に寄与していると推測される、ヒドロキシル基を有する親水性の3つのアミノ酸(413番目、417番目のセリンと416番目のチロシン)にランダムに変異を導入することで有用なPLD酵素(触媒機能変換PLD、活性向上PLD)の作製を試み、昨年度までに10種類の変異体を構築してきた。本研究では、更に4つの変異体の構築を行うとともに、得られた全ての変異体に対して基質特異性などの側面から酵素学的解析を行った。その結果、以下の3点について明らかとなった。 (1)Lid領域内に存在するヒドロキシル基を有するアミノ酸がリン酸基転移反応においてPLDが基質を分解し、目的物を生成する過程においてに重要な役割を果たしている。特に、416番目のチロシンが関与しているのではないかと推測される。 (2)Lid領域内のかさ高さを調節することで基質と酵素との親和性が増大し、活性が向上する。 (3)アミノ酸置換により、基質特異性が変化する。, 研究課題/領域番号:16760631, 研究期間(年度):2004 – 2005, 出典:「ホスホリパーゼDを用いたがん組織認識リン脂質合成とそのがん治療への適用検討」研究成果報告書 課題番号16760631 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-16760631/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {ホスホリパーゼDを用いたがん組織認識リン脂質合成とそのがん治療への適用検討}, year = {2016} }