@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054833, month = {Apr}, note = {平成16年度においては前年度に引き続いて臨床データの収集とそれに基づくステントグラフトの設計および製作、さらに臨床応用し、ステントグラフト留置時の展開形式の評価および留置後の形態等の評価を継続して行った。 1.各種大動脈疾患を有する患者において、多列検出器型コンピューター断層装置(MD-CT)を用いて経静脈性造影CTを撮像し、大動脈構造の三次元データを収集した。撮像は、造影剤の急速静脈内投与下に、0.625mm厚もしくは1.25mm厚での画像データ収集を行い、0.625mm〜1.25mm間隔で再構成し、得られた三次元データを三次元構築解析用画像処理装置(WS)に転送した。 2.WSでは宿主大動脈をその中心軸で展開し、各部における大動脈径の変化をその平均直径で計測し曲率の変化を抽出した。障害領域を含む広範囲でデータ解析を行った。 3.WSにて得られたデータをデータ処理用コンピューター装置に転送し、ステントグラフトの設計を行った。設計にあたってはステントグラフトの短縮率を考慮に入れた独自プログラムを用いた。 4.作成したステントグラフトを実際に患者大動脈に留置し、留置時の状況を透視像のビデオ撮影データにて解析し、さらに留置後の状態を造影CT検査にて解析した。 平成15〜16年度中に上記手法で57例(平均71歳)の患者の大動脈および腸骨動脈にステントグラフト留置を施行した。対象血管の内訳は胸部大動脈瘤が45例、胸腹部大動脈瘤3例、腹部大動脈瘤5例、腸骨動脈瘤4例である。ステントグラフト留置手技は全例で成功した(技術的成功率100%)。初期エンドリークを8例(14%)に認めた。2例で追加ステントグラフト内挿術を施行した。1例は経過で消失し、他は経過観察中である。周術期死亡5例(8.8%)に認めた。待機例、緊急例別ではそれぞれ4.4%、25%であった。有害事象としては、症候性脳梗塞が3例、心タンポナーデによる死亡が1例、破裂症例に対して施行した例のうち2例で再破裂死亡を認めた。呼吸不全による死亡が1例あった。その他には重篤な合併症を認めなかった。高危険群に対するステントグラフト内挿術は、容易かつ安全に施行可能であり臨床的有用性が高いと考えられた。国内には保険適応となったステントグラフトがいまだ存在せず、自作のステントグラフトを使用せざるを得ない状況であるが、欧米で商品化されているステントグラフトと比較しても遜色ない結果が得られた。本研究で得られたデータを元により発展させたステントグラフト内挿術を目指す予定である。, 研究課題/領域番号:15790658, 研究期間(年度):2003 – 2004, 出典:「三次元形状付きステント・グラフトによる大動脈瘤治寮に関する研究」研究成果報告書 課題番号15790658 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15790658/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {三次元形状付きステント・グラフトによる大動脈瘤治寮に関する研究}, year = {2016} }