@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054850, month = {Apr}, note = {生体の手指に現れる振戦を抑制するために,ばねと質量で構成される動吸振器を製作し,その制振,効果について検討した.生理的振戦の主要周波数である9Hz前後で固有振動数の調整が可能なように製作し,個人差によるずれを調整可能とするためばね定数をねじで可変とする機構を設けた.また,動吸振器に適度な減衰を与えることで制振効果を向上させることができると考え,調整可能な減衰機構を付与した.動吸振器の寸法は極力小さく質量は約40g,縦20mm×横17mm×高さ16mmのブロック形状とし,腕時計のように装着可能とした. 振戦制御の対象となる被験者の姿勢は肘を水平に伸ばした状態に保ち,地面に対して水平方向の振動を計測した.また,生理的振戦は任意に発生・再現が困難なため擬似的に震えの状態を再現するべく,被験者の腕に加振装置を装着し,強制的に振動させた.動吸振器を装着する部位は手首上部とした.制振効果の評価方法としては,加速度計を人差し指先端に取り付け,水平方向の加速度の大きさを一定時間計測するとともに,紙上に描かれた直径120mmの実線円周上を被験者がペンでなぞり,基準線からのずれ量で評価を行った.本実験より,加速度についてはそのレベルが1/5程度まで低減され,さらに減衰比0.1程度まで動吸振器の減衰を大きく設定することで1/8程度まで制振効果が向上することが明らかとなった.また,基準線をなぞる試験についても同様に,動吸振器非装着時と比較して筆跡に見られる細かい振動的波形が除去されていることが確認でき,本装置により有効に振戦が抑制されることがわかった. 一方で,本来,生理的振戦が自励的に発生する振るえであることを考慮して,前腕部に動吸振器が取り付けた状態を模擬した数値モデルを構築し,自励振動が発生する場合における動吸振器の制振効果について数値的な検討を行った.その結果,振戦発生機構の本質的な違いはあるものの,実験と同程度に動吸振器付加による制振効果を確認することができた., 研究課題/領域番号:15760150, 研究期間(年度):2003 – 2004, 出典:「生理的振戦を対象としたウェアラブル振動制御デバイスの開発」研究成果報告書 課題番号15760150 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15760150/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域フロンティア工学系}, title = {生理的振戦を対象としたウェアラブル振動制御デバイスの開発}, year = {2016} }