@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054886, month = {Apr}, note = {生物は紫外線、放射線、化学物質などの外的要因、および生体内で生じる代謝産物などによるDNAへの損傷から生体を守り遺伝情報を正確に次世代へ伝えるために、生じたDNA損傷を取り除くDNA修復系を進化の過程で獲得してきた。常染色体劣性遺伝疾患のコケイン症候群患者由来細胞は、特に転写と共役したDNA修復機構に異常が認められるのに加えて、通常およびストレス時の転写機構に異常がみられる。本研究ではコケイン症候群原因遺伝子の機能解析を目的として、各種遺伝子発現量の検索、蛋白質の発現解析を行った。その結果、定量的RT-PCR法によりHeLa細胞との比較においてコケイン症候群細胞の各遺伝子発現量に相違が認められ、特定遺伝子のmRNA量の減少が確認された。コケイン症候群細胞の原因遺伝子にはナンセンス変異が存在するため、その変異mRNAは選択的に分解されて消失していた。この選択的変異mRNA分解機構をシクロヘキシミド添加によって抑制したところ、コケイン症候群細胞の原因遺伝子mRNA量は回復が観察されたが、愚者細胞で発現低下が確認された遺伝子の回復は認められなかった。また、Western blottingにより蛋白質量を測定した結果、コケイン症候群細胞においてmRNAが消失していることが確認された遺伝子の蛋白質量は、コントロールのHeLa細胞と比較して有意に減少していた。この発現消失は細胞の種類によって度合いが異なるため、今後更に機構の解明を行っていくとともに発症との関連を検討していきたい。さらに、発現遺伝子のノックアウト法の構築を目指してDNA損傷修復関連遺伝子のRNAi誘導ベクターによるノックアウト系の構築を目指した。U6プロモーター下流にショートヘアピン型2本鎖RNAを発現できる配列を挿入し、培養細胞へ導入したところ標的mRNA量の特異的な減少が観察された。さらに誘導コンストラクトの改良やアデノウイルスによるRNAi誘導配列の導入法を取り入れて実験系を改善して行く予定である。, 研究課題/領域番号:14771275, 研究期間(年度):2002-2003, 出典:「転写促進異常症候群の分子病態解明」研究成果報告書 課題番号14771275 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-14771275/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {転写促進異常症候群の分子病態解明}, year = {2016} }