@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00054943, month = {Apr}, note = {精子発生は、内分泌など様々な因子によって調節される複雑な過程であるが、生殖細胞とセルトリ細胞の細胞膜を介する相互作用も重要な調節機構であると考えられる。しかしながら、この相互作用に関与する分子についてはまだ十分にわかっていない。そこで申請者は生殖細胞とセルトリ細胞に発現する接着分子に着目し、マウス精巣のcDNAライブラリーより免疫グロブリンスーパーファミリーに属する新規遺伝子をクローニングした。この分子は細胞膜を一回貫通する膜蛋白質で、細胞外に3つの免疫グロブリン様ドメインをもつ。精巣において、mRNAは生殖細胞のみに発現し、主として精祖細胞から合糸期の精母細胞に局在したことからSpermatogenic Immunoglobulin Superfamily (SgIGSF)と命名した。次に、SgIGSFに対する特異的抗体を作製し、光学および電子顕微鏡レベルの免疫組織化学を行ったところSgIGSFは中間型精祖細胞から厚糸期早期の精母細胞とステップ7以降の精子細胞の細胞膜に局在することがわかった。生殖細胞の細胞膜に発現するSgIGSFの機能を解析するため、精巣の蛋白抽出物から抗SgIGSF抗体と反応する分子を免疫沈降法により分離し、初代培養セルトリ細胞と反応させたところ、免疫沈降産物は培養セルトリ細胞の細胞膜と結合することがわかった。また、この時SgIGSFは生殖細胞同士の接着部位に強く発現することが観察されたので、生殖細胞同士のホモフィリックな結合に関与することが示唆された。さらに、COS-7細胞にSgIGSFを遺伝子導入してSgIGSFとタグ蛋白質との融合蛋白質を産生させた。この融合蛋白質を含む蛋白質抽出物を培養セルトリ細胞と反応させ、タグ蛋白質に対する抗体で検出すると免疫沈降産物と同様にセルトリ細胞の細胞膜と結合した。以上の結果から、生殖細胞に発現するSgIGSFはセルトリ細胞の細胞膜上に存在する分子とヘテロフィリックな結合をする接着分子としても機能することが示唆された。, 研究課題/領域番号:13770005, 研究期間(年度):2001-2002, 出典:「新規接着分子の精子発生における機能解析およびそれと相互作用する分子の探索」研究成果報告書 課題番号13770005 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) ( https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-13770005/)を加工して作成, 金沢大学医薬保健研究域医学系}, title = {新規接着分子の精子発生における機能解析およびそれと相互作用する分子の探索}, year = {2016} }