@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00055571, month = {Apr}, note = {1,2,3,3a,8,8a-Hexahydropyrrolo[2,3-b]indole骨格の3a位に酸素側鎖を持つ天然物や関連したfurano[2,3-b]indole骨格を有する天然物が数多く知られている。これらの天然物は、アセチルコリンエステラーゼ阻害作用等の強い生理活性を示すことから多くの研究者により合成研究が活発におこなわれている。これらの天然物合成に役立つbuilding blocksとして、また痴呆症治療薬の新しい医薬品のリード化合物になる可能性のある化合物群として、3a位にハロゲンや酸素官能基を持つ光学活性8-methoxy-1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole誘導体を想定し、その合成研究を開始した。 昨年度までの研究成果に基づき、本年度は、3a位にハロゲン、酸素官能基を有する光学活性methyl 1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole-2-carboxylate誘導体の合成法を確立するために、Nb-acetyl-1-methoxy-L-tryptophan methyl ester(1)を基質として研究をおこない、以下の事実を明らかにした。 1.昨年までの研究で、我々が見出した3a位への直接アルコキシ化反応を光学活性な1-methoxy体(1)に適用した。すなわち、1をMeOH中morpholine存在下、10倍モルのヨウ素と室温下反応すると(2S,3aS,8aS)-および(2S,3aR,8aR)-methyl 1-acetyl-3a-methoxy-1,2,3,3a,8,8a-hexahydropyrrolo[2,3-b]indole-2-carboxylatesがそれぞれ6%,48%の収率で得られた。Isopropanolの場合には、(2S,3aS,8aS)体および(2S,3aR,8aR)体がそれぞれ6%,34%の収率で得られた。 2.アセトニトリル中1-methoxy体(1)をNCSおよびNBSでハロゲン化すると、3a位に塩素原子を有する光学活性な(2S,3aS,8aS)体および(2S,3aR,8aR)体がそれぞれ42%,42%の収率で、3a位に臭素原子を持つ光学活性な(2S,3aS,8aS)体および(2S,3aR,8aR)体がそれぞれ8%,81%の収率で生成した。 3.得られた3a-chloro体のジアステレオマーをそれぞれ、アセトニトリル-水混合溶媒中AgCNと反応させると、対応する光学活性な3a-hydroxyy体へと高収率で誘導することができた。 4.得られた光学活性なジアステレオマーの構造は、^1H-NMRスペクトルおよびX線結晶構造解析法を用い決定できた。 次年度は、1-methoxytryptophanのNb上の置換基およびベンゼン環上の置換基の反応に対する効果を検討する。同時に様々な誘導体を合成し薬理試験を実施する予定である。, 研究課題/領域番号:17590086, 研究期間(年度):2006 – 2007, 出典:「痴呆症治療薬の創造を意図したピロロ〔2,3-b〕インドール化合物群の合成展開研究」研究成果報告書 課題番号17590086 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-17590086/)を加工して作成, 金沢大学理工研究域}, title = {痴呆症治療薬の創造を意図したピロロ〔2,3-b〕インドール化合物群の合成展開研究}, year = {2016} }