@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00056248, month = {May}, note = {【研究目的】 重症筋無力症(myasthenia gravis:MG)は、抗アセチルコリン受容体に対する自己免疫疾患とされているものの、近年、抗リアノジン受容体抗体、抗Musk抗体など自己抗体の多様性が証明され、その病態については、未だ解明されていない点がある。そこで本研究では骨格筋培養細胞を用いて細胞内カルシウム動態に対する自己抗体の影響を調べることにした。骨格筋細胞内カルシウムは、筋収縮において重要なメディエーターであり、その変化を指標に自己抗体の多様性を検討することは、MGの病態を明らかにする手がかりの一つになると考えられる。 【研究方法】 マウス骨格筋培養細胞(C2Cl2)に、カルシウム蛍光指示薬Fluo-3AMを負荷させ、蛍光強度を測定することで、アセチルコリン添加による細胞内カルシウム濃度を算出する系を確立した。この系を用いて、受容体やチャンネル及び様々なカスケードに作用する薬剤及び自己抗体陽性患者血清を添加し、細胞内カルシウム濃度変化を測定した。 【研究成果】 C2Cl2細胞における細胞内カルシウム濃度の上昇は、通常の骨格筋細胞同様、ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)を介していることが確認された。さらに細胞内カルシウム濃度の上昇がジヒドロピリジン受容体(DHPR)を遮断することで抑制され、リアノジンにより細胞内カルシウム濃度の上昇が増加したことより、DHPR-リアノジン受容体には何らかの相互作用があるものと推測された。 また、DHPR抗体陽性MG患者血清を添加した後の、アセチルコリンによる細胞内カルシウム濃度上昇はピーク値に変化は見られなかったが、ピークからの低下が遅延する所見があった。このことはDHPR抗体陽性MG患者血清には、細胞内カルシウム濃度の調節に影響を与える因子が存在することが示された。それが、DHPR抗体によるものかを検討することが、今後の研究の課題となる。, 研究課題/領域番号:19925027, 研究期間(年度):2007, 出典:「骨格筋細胞内カルシウム動態の調節機構と重症筋無力症自己抗体の作用部位の解明」研究成果報告書 課題番号19925027 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19925027/)を加工して作成, 金沢大学医学系研究科}, title = {骨格筋細胞内カルシウム動態の調節機構と重症筋無力症自己抗体の作用部位の解明}, year = {2020} }