@techreport{oai:kanazawa-u.repo.nii.ac.jp:00056250, month = {May}, note = {骨・軟部肉腫の治療成績は化学療法の進歩で飛躍的に向上しているが、当院整形外科ではカフェインのDNA修復阻害作用に注目し、化学療法の効果増強に応用している。これにより腫瘍壊死率が向上し筋肉・腱等の温存手術が可能となり、良好なQOLを得て来ている。しかし治療成績向上に貢献するカフェインも、高用量のため動悸・頻脈・不眠等の副作用が強く出現する場合があり、血中濃度をモニタリングしている。有効濃度は39μg/ml以上、効果は用量依存的、80μg/ml以上で危険性の報告があり目標値を60〜80μg/mlに設定している。血中濃度はほぼ全例で投与中徐々に上昇し終了時点で最高値をとり、以後速やかに低下する。最近この化学療法と同様に、腫瘍患部の局所において再発予防効果を得るため、外科的切除術の際に置換する骨セメントにカフェイン、シスプラチン、アドリアシンを混合する手法が当院内臨床試験として承認された。そこで、骨セメントより漏出するそれらの血中濃度モニタリングと、患者に生じる副作用・検査値の推移を面談や診療支援システム等を用い調査した。 6症例において薬剤混合骨セメントが用いられ、手術後1・2・3・7・14・21日目と経時的に採血し、各薬剤の血中濃度を測定した。全6例にてカフェインが混合されたが、血中濃度は最高5μg/ml程度(普通にお茶等を飲んだ程度)であり、これは1例でのみ術翌日に認められた。シスプラチンについては4例で混合され、血中総Pt濃度として最高0.6μg/mlであり、これは術後経過が非常に良好で術後15日目より化学療法が施行された1例にて21日目に認められ、静脈内投与されたシスプラチンの影響と考えられる。アドリアシンは5例で混合され、全て検出限界以下であった。半数の症例で術後に吐気が生じたが薬剤との因果関係は明らかでなく、その他の副作用・検査値異常は認められなかった。, 研究課題/領域番号:19923018, 研究期間(年度):2007, 出典:「カフェイン・シスプラチン・アドリアシン混合骨セメントにおける適正な薬剤使用の検討」研究成果報告書 課題番号19923018 (KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)) (https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19923018/)を加工して作成, 金沢大学附属病院}, title = {カフェイン・シスプラチン・アドリアシン混合骨セメントにおける適正な薬剤使用の検討}, year = {2020} }